28試合終わって14勝14敗。
正直、開幕前に想定していた以上の数字だ。「離脱者や低調な選手が多いし、起用が固まらない中で、しばらくは4割5分の勝率を維持できれば良い方だろう」と思っていたが、2周り対戦を追えたところで5割近辺の勝率は非常に良い数字といえる。
なぜならば、チームOPSがわずか.561なのだから・・・。
これまでの良かった点や、これからの改善ポイントをまとめていきたい。
- ビドルと平野!
この勝率を維持できているのは、8回ビドル、9回平野が盤石なのが一番の要因だと思う。ビドルは14試合で防御率0.64、平野が13試合で防御率1.38と、安定感抜群だ。この2人が無失点で抑えてくれているから、終盤や延長での勝率がグッと高まっている。
ただし、酷使気味になっていることと、ビドルは非常にランナーを多く出していること(WHIP1.29)を考えると、早くもうひとりくらい勝ちパターンに入ってこれる投手を見つけ、延長戦での起用も含めて全体的に分散したいところだ。
阿部に期待していたのだがコロナで離脱になるし、何とかやりくりしていくしかない。(というか、今も杉本、村西、山足、福田と1軍メンバーからコロナ陽性者が続出しているのに、よく試合をやるよなぁ・・・。) - 先発陣は全体的によし。
山本と山岡は安定感バツグンで、福也と宮城も十分及第点といえる結果を残している。宮城はイマイチで、颯一郎は非常に厳しいが、今日投げたワゲスパックは今後もある程度期待できそうだ(思っていたより8キロくらい真っ直ぐが速かった!)。そうそう、宮城はもっとカーブを投げて、リリースの感覚を良くしていったらどうか。
竹安も2軍で調整が仕上がりつつあるし、先発陣は今後もある程度安定して運用できるだろう。怪我だけ無いように、大事に起用していきたい。
総合して、先発陣は十分に満足すべき水準であると思う。 - キャッチャー問題。
今年はキャッチャーで非常に不満を感じる事が多い。若月・伏見はすべての面で全体的に低調で、頓宮は打つ方は去年よりは良いが守る方が相変わらずという様相で、なかなか安定しない。福永もまだまだルーキーのレベルだ。
現実的に補強は難しいだろうから、若月と伏見の調子が上がるのを待つしかないが、果たしていつになるか・・・。 - 打線は全体的に上向いている。
打線の核である吉田が本調子になってきたし、打線全体を見てもスイングが良くなってきたと思う。佐々木に完全試合をくらったことが、逆に良かったのではないかと思う。あの速いボールにコンタクトするためにどうしたら良いか、とみな意識したに違いない。スイングから無駄な動作が省かれた選手が多いような印象を受ける。
杉本、福田が離脱した今は、若手を使うチャンスでもあるのだが、来田、太田、野口とバッティングがまだまだ粗すぎる。
ここは、両外国人(バレラ、ラベロ)を優先して固定し、調子を上げるきっかけを作ってはどうか。バレラは単打でいいから、とにかくボールに逆らわない打撃をしてはどうか。これで落ちる球への見極めも良くなるはず。ラベロは、守備の動きがもう少し良ければまだ使いやすいのだけれどなあ・・・。 - 走塁での余計なアウトが多すぎる!
走塁死が多すぎると思う。打線の調子が上がってきたとはいえ、無駄なアウトを献上する余裕はない。(当たり前の話だが)
特に気になるのは無謀な本塁突入だ。状況的に賭けに出るのはおかしい場面でも、平気で突っ込ませている場面が多い。もっと冷静になってほしい。
さて、最後に余談。
世の中が騒いでいる、例のロッテ・佐々木投手と審判のトラブル?の件だが、試合を見ていた私としては、一体何でこのような問題になるのか、訳が分からない。それまでも、佐々木投手はよろしくない態度が多かったように思うし、問題になったボールもただの際どいボールだ。(しかも0−2というカウントや、ランナーがスタートを切っていることを考えても、十分に一般的な判定と思えた。)
審判とその判定に対して敬意を払って接するのは当たり前のことであり、不遜な態度を取る選手が注意を受けるのは、ただただ当然のことであると思える。むしろ今回の件を問題視する方が、甘ったれていると私には思えるし、むしろ選手側を擁護する声が多いこの状況に困惑している。
また、あの試合のストライクゾーンは、初回にはっきり誤審と言えるコールもあった(オリックスの山崎に対して)が、それ以後は安定していたと思った。そもそも現状のNPBはストライクゾーンが広い審判が多く、都合よくそれを当たり前だと思いこむ人が多いから、こういう問題が生じるのではないかという気もする。
またこの件に関して、「騒動を喰い物にして、稚拙な持論を唱える手法がまた流行っているなぁ」とつくづく感じる。騒動の中心となっている審判は、何かと注目されることが多い人だが、特に近年、判定自体は安定していると評価できるレベルだろう。審判という職業は、本当に減点方式だなあ・・・と感じる。
最後に、関連してまた余談だが、リクエスト制度が始まってもうだいぶ経つが、「映像を見てもよく分からず、結局当初の判定どおり」ということが未だに多い。これはもう導入されたときから言い続けているが、各球場に設置するカメラの時間的・空間的分解能を向上させてほしい。つまり、コマ数を増やし、かつ画質を上げてほしい。容易に実現出来ることなのだから、ぜひ取り組んでもらいたいものだ。