日本シリーズ初戦を劇的サヨナラ勝利!(2021年11月20日)

さすがに痺れた。日本シリーズでこういう勝ち方ができたのは非常に大きい。

私は(も)全く諦めていなかったが、それは単にファイティングポーズではなく、「2点差なら全然あるでしょ」という感じで終盤を眺めていた。

まず、8回2アウトから、T(5番)と安達(6番)が出塁して、打順を9回にチャンスで上位打線に回るようなところに調整できたのが良かった。(本当は7番のラベロが1本打ってくれたら最高だったが。)Tで凡退していたら、9回裏は6番からになっていたので、それではさすがに代打の層を考えても厳しい。

で、9回表に比嘉がピシャリと抑えたことで、条件が整ったと感じた。先頭の紅林がしっかり食らいついてフルカウントから出塁、代打のAJが四球を選んだ。ふたりとも、追い込まれてからボール球を振らず、しっかりと最高の仕事をしてくれた。また、マクガフが真っ直ぐを引っ掛けていたので、その点でも大いにチャンスを感じた。

後は福田がバントFCでノーアウト満塁で、「ほぼいただきました」状態。ここで塁が埋まったのが重要だった。マクガフに全く余裕のない場面になった。その後は、しっかり宗がくらいついて同点タイムリー、最後は吉田が決めた。

良かった点、悪かった点を含め、感想を書いていこう。

●奥川は良い投手

2019年オフに、以下の記事で、ドラフト1位指名は個人的には奥川くん推しと書いていた。

2019年オフの補強・ドラフト戦略についての案(2019年10月3日)

当時から彼のポテンシャルというか能力の高さは知っていたが、いざ対戦してみて順調に成長している様を見ることができた。全体的な完成度は高いと思う。ただ、シーズン防御率3.26という数字どおりかな、という印象は持った。あの大きいスライダーは勝舞球にせず、見せ球にしたほうが良いと思った。(逆に小さいスライダーは非常に良いボールだと感じた。)

全体的な印象としては、調子の悪い打線をスイスイ抑える能力はピカイチ(細かい出し入れに優れるので)だと思うが、どんなバッターでも抑えられるというような凄みはまだ無いように思う。(まだまだ伸びしろがあるように思う。)

ちなみに、上記の記事を読み返したが、サードは宗とか、ドラ1は奥川・佐々木・森下の誰かで行くべきとか、色々「さすが私!」ということを書いている。

●山本は良くなかった

ここまで苦しいピッチングは、10/16の日ハム戦以来だ。序盤、中盤とずっとフォークに頼りっぱなしの投球で、なかなか真っ直ぐが軸にならなかったし、決め球が全体的に決まっていなかった。カーブの抜けもイマイチだったかな。真っすぐの勢いもそもそも良くなかったし、今日はどこを見ても「調子悪いな〜」という感じだった。

投げ方も特にしっくりこないまま、どんどん粘られて球数が増えていった。ただ、それでも6回1失点に抑えるのはさすが。もし2点以上取られていたら、奥川にもっとスイスイ投げられただろう。

その不調だった10/16の登板の次は、あの10/25(シーズン最終戦)の完封だ。中8日で調整期間が取れたことも要因だったかもしれないが、全体的にすぐに立て直せるのが今シーズンの山本の強みだ。第6戦でも(そこまでもつれないことを期待したいが)全幅の信頼で送り出せる。ただ、本当はもう早く休んでもらいたい。理想は3連勝で決めたい。

●全体的に打線は悪くはない

絶不調の打者はいないので、ある程度の形になるとは思う。ただ、淡白な打席が多かった点は気になった。漫然と手を出してアウトになるような打席は極力減らしていきたい。

打線の中では、宗がキーマンになりそうかなと思った。本人の調子が良いことと、ヤクルトバッテリーが投げにくそうにしている。吉田の前を打つ打者として、非常に重要になるだろう。

ラベロは今日は四球があったが、あれは際どいボールを見逃すと決めていただけの四球。2打席目以降は中村がそれを見抜いて、コースにどんどんストレートを投げ込んできていた。ただ、このラベロの打撃スタイルは初めて見たというか、まだ我々の知らなかった一面だ。明日はどうなるだろうか。

紅林と若月はどうせ不調だろうと思っていたが、しっかり調整してくれた。詫びなければならない。紅林は軸がぶれず、ちゃんと壁を作れている。ボールの呼び込み方は絶好調時のものではないが、ある程度期待できる。若月もボールの呼び込み方が良いときのモードだ。彼らがある程度出塁してくれると、得点能力は否が応でも高まる。

●吉田の完全復活は来年

まだバットを短めに持っているし、フォロースイングを見てもまだスイングが弱い。今日はホームランボールが結局3,4球あったが、ホームランは打てなかった。ホームランを打てるとしたら回転で引っ張りきるしか無い。二塁打量産を狙ってほしい。

●モヤは調子良いモード

同点ホームランは偉すぎる!!甘いボールにしっかり反応できているので、今後もあまり淡白な打席にはならないだろう。守備位置もあるので今後も代打待機になると思うが、しっかり相手にとって嫌な場面で起用していきたい。

●ヤクルト打線は全体的に手強い。村上はさすが

どのバッターも食らいついてきて、アウトを取るのは簡単ではない印象を持った。いろいろなボールを駆使して、あの手この手で抑えていく必要がある。

村上は特にインコースをしっかり使うのが重要に思った。結局ストレートは捉えられていなかったので、どんどん攻めて良いと思う。あと、ヒギンスから打ったホームランは、オリンピックでマルティネスのチェンジアップを打ったホームランを思い出した。あのボールをホームランにできる打者がこれまでも含め、日本球界にどれほどいたか。稀有な存在だと思う。

あと、山田に対しても、インコースをしつこいくらい攻めて良いと思う。

●ヒギンス問題を考える

勝ち越し2ランホームランを打たれただけでなく、全体的に苦しいピッチングだった。真っ直ぐに勢いが無かったのがまず原因だと思う。

今後の起用は悩ましいところだが、私はもう接戦では使わない方が良いと思う。根拠を述べる。

前回のロッテ戦(CSファイナル3戦目)でもホームランを打たれたが、それだけでなく出塁も許していた。1イニングを投げて、被OPSは1.500だった。本日の試合でも被OPSは1.429だ。

流石に、勝ちパターン(1点も取らせない投球を期待するピッチャー)が2試合続けてこの数字になることはない。明らかに調子が狂っていると判断すべきだ。(全体的に、リリースがしっくり来ていないのではないか。)

また外国人枠(4名)を考えたときに、モヤがホームランを打ったことを考えると、ヒギンスOUT、バルガスINが基本になるだろう。バルガスが球数を投げたら、翌日はヒギンスが(一応)ベンチ入りするくらいの起用にすべきだと思う。

じゃあ誰が8回を?となると、吉田凌を8回に回し、7回は増井・比嘉・海田で抑えるのが良いと思う。

●ヤクルトの勝ちパターンに嫌らしさを感じなかった

8回の清水、9回のマクガフと対戦していて、「これは厳しい」という印象は受けなかった。逆にヤクルト側としては「ちょっと投げにくいな」という感じがあったと思う。これは今後のゲームの中でも優位に働く部分だと思う。

●内野守備はオリックスが上か?

今日の試合を見ていて、内野の守備の安定感はオリックスの方が上かな?と思った。(宗のエラーはあったが。)

ヤクルトは右打者が多めなので、左投手相手に引っ張ったりひっかけた打球が増えてくると、宗や紅林の守備機会が増えることになる。そういう意味で相性は悪くないと思う。

 

あと3勝!しっかり取りましょう。

 

日本シリーズ初戦を劇的サヨナラ勝利!(2021年11月20日)」への2件のフィードバック

  1. 管理人さん投稿ありがとうございます。

    昨日の試合は本当にしびれました!これだけの試合を見られることに感謝ですね。
    あと、ヤクルトの打線の層の厚さは流石だと思います。
    DHに川端選手を入れて、5,6番辺りにいるとさらに怖い打線になりそうですが、
    ここは代打か采配が分かれるところだと思います。
    田嶋、山福でどこまで抑えられるか・・・というところだと思います。
    (正直山福はかなり捕まりそうで心配です・・・)

    山本はあまり良くなかったですね・・・。
    奥川は実は7月以降の成績がものすごい(3ヶ月四球ゼロ、WHIP0.7)のですが、四球2個と
    本調子ではない、というか少し硬かったと思います。

    わたしは高津監督のマネジメント(優勝争いの中で奥川を大事に使う、山田や青木をスタメンから外すなど)
    が素晴らしいと思っているので、オリックスとヤクルトの日本シリーズが見れて、感無量です・・・

    もちろんオリックスが日本一を早く決めてくれても良いのですが、マイナーカードと言われつつ
    盛り上がった2010年中日対ロッテのような熱い激闘を期待したいとも思います!
    熱い盛り上がりを通して、関西に少しでもオリックスファンが増えてくれたらいいなあと思います。

    1. ピジョンさん、
      2戦目は残念でしたね・・・。
      ヤクルト、対戦していて強さを自然と感じるチームです。
      今日からピッチャーの打席が入るので、どういう試合展開になるか楽しみです。

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