最近のオリックス(2021年6月3日)

ここ1か月くらいは、8回、9回を投げる投手が誰になるのか、その日その日の状況で変わる有様で、リードで9回を迎えたとき、「今日は一体誰が投げるん・・・?」状態だった。小刻みな継投で9回を締めることもあった。(正直、延長なしの今年特有のルールに非常に救われていた。)

それはそれで楽しみ?ではあったが、数日前からヒギンスと平野が復帰して、どうやら8回ヒギンス、9回平野ということになりそうだ。ようやくブルペンの形が安定し、継投の順番で悩むことは今後あまり起きないだろう。(結果に満足できないことはありそうだが・・・)

打線も安定してきた。福田が1軍に昇格して、宗がスタメン固定になりだした(そして、太田が2軍に降格になった)頃から、全体的に攻撃力が増したし、四球を取れる場面が増えてきたように思う。今、日本で一番のバッターではないかと思われる吉田を中心に、杉本が4番として全く違和感ない活躍を継続し、T-岡田も状態を上げてきた。外国人打者がいなくても、そんなに気にならないレベルだ。1番から9番まで、悪くない打線になっていると思う。(吉田は日本で一番のバッターかなと思うが、最近交流戦で対戦したDeNAのオースティンも打者としてかなりのレベルと感じる。)

総括すると、投手も野手も陣容が安定してきたというところで、今はパリーグの首位まで4.5ゲーム差の4位であり、これは悪い位置ではない。これから安定した戦いができると思われ、大いに期待が持てる。

采配・起用面では、シーズン序盤の若手の見極めに40試合くらい?を要したことは大いに疑問が残るが、その他には評価できる部分も多い。以下は、特に中嶋監督はじめ首脳陣の起用で優れていると感じる点を述べていきたい。(ここ数年、采配のことは批判するばかりであったので、賞賛するのは少し不思議な感じだ。)

①先発陣を適度に休ませている。
 時折中5日で起用することもあったが、適当な頻度で抹消して10日間の調整期間を設けるなど、中長期的に見て非常に良い管理ができている。若手の先発陣を今後も安定して運用していくことを、今後数年のチームの軸にしていくことができる。これは非常に評価できる。この起用で故障したら、もうしょうがない。

②中継ぎの酷使もない。
 いわゆる酷使されている投手はいない。(酷使するほどの絶対的安定感がある投手がいないという面もあるが。)本日終了時点で登板数が最も多いのは富山の21登板だが、これはリーグ全体でみて13番目だ。チームの試合数56試合を考えても、酷使のラインには達していない。先発陣が比較的充実している恩恵でもあり、投手陣全体としてうまく運用できている。(だからこそ、先発陣を休められているのは大きい。)
ただ、ここでもやはり延長なしルールの存在が非常に大きい。むしろ、このルール下でいわゆる酷使をしてしまうチームはちょっと反省すべきではないかと私は思う。(マネジメント能力、リスク管理能力の低さを感じざるを得ない。)

③盗塁死が非常に少ない。
 56試合終了時点で、盗塁死はチームとして8回でリーグ最少だ。盗塁成功もわずか18回でこれもリーグ最小なわけだが、私はこれは非常に評価できると思う。本当は盗塁できればそれに越したことはないが、去年までのように盗塁能力がそこまで高いわけでもないのに、むやみやたらに盗塁を試みて相手にアウトを献上する状況と比較すれば、盗塁をしないほうが良いに決まっている。
盗塁を決めるというのは、その試合を勝つ必要条件でも何でもない。あくまで手段のひとつだ。その手段の成功確率が低いのであれば、むやみにトライする必要はない。
話は逸れるが、個人的に併殺打の多さは少し気になっている。バランスとして、もうちょっと左打者が増えるといいと思う。

パッと思いつくところで、こんなものだろうか。もっと色々ある気もするので、思い出したらまた書いていきたいと思う。シーズン開始前に予想した通り、今年はここ数年で一番面白いシーズンになっている。

最近のオリックス(2021年6月3日)」への2件のフィードバック

  1. 管理人さんお疲れさまです。
    おっしゃるとおり、最近は非常に安定した戦いができていますね。
    采配も守備固めなど、柔軟さが出てきたと思います。
    (オープン戦でもう少し見極めといてよ、と思わなくもないですが。)

    宗がOPS8割近く、特に1塁に走者を置いたときに4割近い打率を残しているのが本当に頼もしいと思います。
    杉本もOPS9割、Tも8割、安達と福田が3割の打率、など
    期待以上の成績を残してくれていますね。
    紅林も2年めの坂本に近い数字になりつつあるなど、個人的には予想以上です。(管理人さんの慧眼は流石だと思います)

    盗塁の点もおっしゃるとおりだと思います。
    というかこの辺の戦術は監督の采配によってコロコロ変わるものではなく、チームとしてもっと一貫すべきものな気はしますが・・・・(そうしないと現場と補強がブレブレになりますし)
    一方、7回以降の盗塁は相手にプレッシャーを大いにかけられるとも思うので、佐野をベンチにおいて欲しいとも思います。

    個人的には、2019年の8月に近い雰囲気かなと思います。
    あのときも開幕直後の若手試行から徐々にオーダーを固めて、
    8月には非常に良い打線になったと思います。
    あのときはこのあと西野、ロメロ、山本が怪我をして息切れしましたが、
    なんとかことしは怪我なく行ってほしいです。
    層の薄さは変わっていないので、怪我を防ぐような選手起用にも
    期待したいです。

    1. ピジョンさん、
      本当安定してきましたよね。大型連敗する気配がないですよね。
      紅林はもっと良いものを出せると思うので、一度リフレッシュ抹消しても面白いかなと思ったりします。
      終盤の盗塁は確かにもっとプレッシャーをかけたいですね。佐野の今後の方針・起用も含めて、悩ましいですね。。

      2019年8月、懐かしいですね。当時の自分の記事を読み返したりして、いろいろ思い出しました。
      最後は”ジリ貧”という感じでしたね。

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