T-岡田、安達、比嘉、小田にありがとう(2024年9月24日)

本日の引退試合をもって、またポストシーズンの可能性も完全にゼロであることで、これで選手としての彼らとはお別れとなった。(比嘉は実質的に先日の試合が引退試合であったけれど。)

どれだけ応援させてもらったか、また楽しませてもらったか、どれだけ尽くしても言葉では表現できない。

長年チームを支えた主力選手である彼らが引退することで、大きくチームがまた生まれ変わることを感じる。ひとつの、そして大きな区切りを感じる。これで平野と山田がチームを去ることになったら、本当に一回り前(12年くらい前)のオリックスとは全く別のチームになる。

引退セレモニーの動画を見て、私も非常に懐かしくなった。昔はスタンドがガラガラだったなあ・・・と思い出した。今のチームを見ると、人気は出たのだが、「実」の部分では真にプロとして十分なチームかと言うと、やはり物足りない。相対的な強さではなく、本当に強く、本当の野球をするチームを追求してほしい。

というような小言は置いておき、各選手の想い出を語りたいのだが、その前にもう一つだけ小言を。ますだおかだの岡田の、あのビデオレターを私は拒否する。あの内容でOKを出した球団の神経も分からない。出禁にしたいくらいのレベルかなと思った。安達の引退会見の中身を見たのだろうか?すべて理解できない。

T-岡田

やはりTと言えば長打で、出始めた頃はパワーの塊という打撃で、逆方向の深いところに持っていったり、明らかに非凡なものがあった。転換点は、岡田監督が就任してT-岡田になった2010年だろう。開幕から期待されて起用されたものの、交流戦に入る頃は苦しい数字であったと記憶している。

ちょうどそのあたりから、ノーステップ打法が定着してホームランを量産した。

私のオリックスファン人生の中で、知り合いから個別の選手のことを具体的に訊かれたのは圧倒的にこの2010年のTが多かったと思う。絶対あった質問は「T-岡田のTって何?」だ。いやはや懐かしい。

印象的なホームランが何本も脳裏に浮かぶ。やっぱり2010年の印象が強いだろうか。

・プロ初ホームラン(2009年)
・巨人の山口から東京Dでのバックスクリーン2ラン。確か地上波中継されていたと思う。(2010年)
・横浜戦での外角低めの球を軽くバックスクリーンに叩き込んだホームラン(2010年)
・西武の小野寺から打った特大ホームラン。特大ホームランすぎて、その後調子を崩した。(2010年)
・肉離れで離脱からの、代打でグラマンから打った満塁ホームラン(2010年)
・甲子園で福原から打った3ラン。強行な真っすぐ勝負を完全に打ち返した。(2014年)
・CS第2戦で打った3ラン(2014年)
・益田からの天王山・逆転3ラン(2021年)

やっぱりTと言えば、カーニバルの登場曲で、タオルを回すことの印象が強い。

打撃は調子の悪い年もあったが、守備をファーストに専念させてあげられていたらまた違ったのかなという印象はある。下半身がどっしり安定しているときは、良いスイングができていたように思う。ああ、でも統一球(低反発球)の導入が2011年になかったら・・・とも思う。

あとは、西武時代の涌井に強かった。変化球はファールにできるし、真っすぐは打ち返すしで、涌井相手にチャンスでTを迎えたときは期待しかしていなかった。

Tは打撃コーチなどをするのだろうか。

安達

安達と言えば守備なのだが、打撃も十分であったと私は思う。特にベテランと呼ばれるようになってからは、出塁率がコンスタントに .350期待できる安心感を持っていた。また、病気がなければどうなっただろうか・・・とオリックスファンなら誰しもが想像した。

守備でいうと、色々美しいプレーが多かったが、二遊間の打球をよく捕ってアウトにしてくれた記憶が強い。安達がゴールデングラブ賞をキャリアで一度も取れなかったのは、この賞の選出方法の欠陥をよく表していると思う。

あのレベルの守備をしてくれた選手というと、近年のオリックスのレギュラー選手の中で比べられる選手は、どのポジションを見てもちょっと見当たらないと思う。あの守備範囲の広さに慣れてしまった自分としては、紅林のショート守備で満足することは正直難しい。

安達の引退スピーチでもわざわざ紅林に対する激励があったが、本当に紅林を不動のショートとして向き合っていくのか、チームとしては考えなければいけないと思う。

紅林のショート固定で、安達がセカンドに回ったのは自分には衝撃であった。病気もあるし、仕方ないと思う面もあるが、そうして空けて用意したポジションの意味とは何だったのだろうかとも思う。

比嘉

金子が引退したとき、「9回裏同点2アウト満塁フルカウントで何を投げたいかと訊かれたら外角低めに金子のチェンジアップと答える」と書いた。この気持ちは今も変わらない。

では、「僅差の中盤〜終盤で1アウト満塁で相手が右打者のとき、どの投手を出したいか?」と聞かれたら私は迷わず比嘉と答える。どれだけその苦しい場面でゲッツーを取ってくれたか、数えきれない。

比嘉は怪我もあったが、「投げられさえすれば結果を出す」という印象だ。どのボールも私は非常に好きで、スライダーもシンカーもカーブもかなりのレベルのボールだったと思う。が、忘れてはいけないのが真っすぐだ。全盛期は150キロ前後のボールを投げていたと思うが、あの威力ある真っすぐがあってそれでカウントが取れるから、変化球も生きてくるし、泳がせることができた。初球に外角の真っすぐでポーンとストライクを取るところが良かった。調子のバロメーターも真っすぐであったように思う。

あと、忘れてはならないのは牽制か。私が見てきた中でも有数の牽制の上手さと速さであったと思う。(色々な牽制があるが、あそこまでターンの速く、上手い牽制はない。)

比嘉は良いコーチになると思う。

小田

守備固めや代走で出場する機会が多かった。明らかに調子が良い時期でもベンチスタートとなることも多く、可哀想と思っていた。

守備はバックホームの精度が高かったように思うし、守備範囲も年々広くなっていったような印象だ。守備固めとして十分なレベルであったと思う。

打撃は引っ張ることができて、一二塁間を抜くヒットや、進塁打が多かった。レフト前にライナー性に打ち返す打球も多かった。CSでのサヨナラ?バスターもあったが、ああいう采配がここのところ全く見れないのが残念だ。勝負事をしているので、たまには普段と違うことをやらないといけないし、状況によってはどんどんやらないともいけない。

 

T-岡田、安達、比嘉、小田にありがとう(2024年9月24日)」への5件のフィードバック

  1. 管理人さん更新ありがとうございます。
    ピジョンです。わたしも久々に投稿します。

    おっしゃるとおり、岡田氏のビデオは酷かったですね…
    不人気ゆえコンテンツ発信をほぼ岡田氏に依存してきたこともあり、何を言っても良いと思っているのか…

    また、安達の後釜紅林についても、同感です。
    まだ若いとはいえ、宗と並んで、伸びしろの上が見えてしまった?ようにも思えてしまう最近の成績ですね…
    横山らの若手も寂しい成績なので、来年以降、ライオンズのように本格的に打てなくなるのでは?と思います。
    個人的には、打撃に伸びしろを感じる太田をセカンド固定してシーズン通してほしいと思います。(これもファーストとかフラフラしていますが…)

    来年から、チームリーダーもガラッと変わるので、どういうチームになるか、楽しみと不安が半々、というところです。

    1. ピジョンさん!

      お久しぶりです!管理人です。

      岡田氏のビデオは、どうしてあんなことを言ってしまったのか、記事を投稿した後も漠然と考えてしまいました。
      やはり、あの出来事の真の重みを、どうにも理解できていないのだと思いました。
      十分な思考能力が無いと、あのようになってしまい、人を傷つけるような言動をしてしまうのでしょうかね。

      若手選手の打撃は、太田を除いて、壊滅的と言ってもよい状況ですね。
      打撃を改革しなければなりませんが、そこに注力しても、守備・走塁も同様の状況で課題が山積みですね。
      この1年は、果たして何を得たのか・・・。

      来年、私も同感です。今年以上に大事な年になりますし、チームとしての核があるのか、期待して見守りたいと思います。

  2. 更新待っていました。おかだのビデオレターの件、全くもって同感です。
    安達があのエラーでどれだけ辛い思いをしたのか。それを思うとあのビデオは許せない内容です。
    いくら昔からオリックスを応援していたとはいえ引退セレモニーで芸人が茶化していいことではない。

    私はこの試合現地観戦しており、割れんばかりの歓声、聞いたこともないような大きな拍手、古賀捕手の粋な落球、杉本のTのためのわざとの三振など引退試合の中でプロ野球選手としての優しさを感じ涙が溢れたのに台無しでした。
    しかもスピーチのあとにおかだは実際に球場に登場しており、それならあのビデオはなおさらいらなかったのでは。

    1. コメントありがとうございます。

      同感の方がこんなにもいてくださり、安心しました。
      安達にとって、あの日がどれだけ悔しく、辛い出来事になったかと思っていたら、とてもあんな悪ふざけはできないですよね。

      現地観戦、うらやましいです!お疲れ様でした。

  3. >西武の小野寺から打った特大ホームラン。特大ホームランすぎて、その後調子を崩した。

    「右中間に大きな当たりがまた行った~」という実況とセットで記憶しています。確かにその後しばらく不調になったのも覚えています。
    今後何度もホームラン王をとる選手になることを夢見たあの瞬間が懐かしいです。

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