確率を高めることを考えよう(2024年8月20日)

まず、久々の投稿になった。試合には負けたが、田嶋の結婚のニュースに私もゴキゲンでちょっと投稿する気になった、というところだ。

それにしても、最近というか今年のオリックスはなかなか見るところが少ない。タイトルにもしたが、つくづく野球とは確率のスポーツであり、それを高めるようにプレーすることが重要であると教えてくれる。

もともと、そういう部分はとっても苦手なチームである訳だが、弱い今だからこそその部分に目を向けるチャンスであるのに、今までと同じ野球をただしているだけに見える。「自分たちの野球をする」と言えば聞こえは良いが、独りよがり的な響きしか感じられない。

今日はせっかくなので、そういった視点を主に、具体的にどこが改良点すべき点であるのか、書いていこうと思う。

●ランナー2塁からの単打での生還率。

送りバントをして1アウト2塁を作るのは有り得る話だが、今年のオリックスはそこから単打が出ても得点に繋がる(ホームに生還できる)可能性が低い。ただでさえ打力の低い打線であるので、その部分はせめて確率を高めたいのだが、ここまで可能性が低いのはなかなか珍しいのではないかと思うくらい確率が低い。

そもそも低打力の打者が多いので外野が前進しやすいことに加え、走力が低い選手が多い。ランナー2塁から、内野の間を抜くようなゴロヒットが出ても、まずホームに突入するという勝負にまで至らないケースが多い。つまり、ランナーが3塁ストップで、次以降の打者次第になる。

結局野球というスポーツは、相手より多く得点を重ねることが全てなので、得点に繋がらないのであれば、何も意味がない。と考えると、送りバントで1アウト2塁を作ることについて、打線の並びを考えてそれが真に価値のあるアウトになっているか、もう少し考えても良いと思う。

●どうしたら得点確率を上げられるのか?

じゃあどうすれば良いの?という話になるが、明快単純な解決方法はない。ヒッティングにはゲッツーという裏目もあるし、エンドランも今日の試合みたいに失敗がある。盗塁もできる選手がほとんどいない。

私としては、四球でつなぐこと、進塁打を意識したバッティングをすること、フルカウントに持っていくことをもう少し意識してはどうかなと思う。

フルカウントにすると、特に塁が詰まっているとき、ランナーはスタートが切りやすい。2アウトであれば、オートスタートになる。1アウト1塁など、三振ゲッツーの裏目もあるが、三振が12球団で一番少ないという特徴を活かす観点から、検討の余地があると思う。(三振が少ないのは、単に早打ちによる要素も大きいので、あまり有効ではないかもだが・・・。)
あと、当然のことながらフルカウントからは四球がある。

もうひとつの観点として、長打を打つ確率を高めることも大事だ。スモールベースボースができていない現状、単打ばかりを打っていてもそのイニングの得点に繋がらないのであれば、長打をある程度意識することは意味がある。若いカウントでは、ある程度狙い球を絞って長打を狙いに行くなど、意味のあるメリハリをつけるようにしたい。

ひとつ言っておくと、長打を狙うべき場面でその意図を感じられるスイングをしている選手は、何も考えずにバットを振っているように見える選手と比べると、遥かに信頼度が高い。

●低打力が慢性的な問題

このチームの一番の課題は低打力な選手が多いことであると思っている。単にそのこと以上に、フォームを改良する取り組みが感じられない。

最たる例が、宗と西川だろう。今の打ち方でそりゃ打てるわけがないでしょう、と私は思うのだが、シーズンを通してなにか問題に取り組むでもなく、ただ漫然と時間を過ごしているだけに見える。つまりは、打撃コーチは何をしているの?と思う。

打ち方を変に指導して打撃を崩される懸念があるとは思うが、どうせ全く大した数字を残さないのであれば、そこに実質的なリスクはない。むしろ、そのリスクの中で変革に成功した選手だけを起用すれば良いので、チームとしては「取るべきリスク」とも言える。

歴史的に見て、まずい打ち方を直せる指導を行うのが非常に苦手なチームであると思う。それならそれで、割り切って、ドラフトでも外国人選手でも、始めから良い打ち方をしている選手だけを取れば良いのだが、なんともそのようにも見えない。

●ボールを捉える確率を高めるには。

良いバッターになればなるほど、ボールを点ではなく、線で捉えている。点での捉え方はバットをボールで叩く瞬間が一瞬しかないので、タイミングも角度もシビアで当然確率が低い。また、対戦投手が良いボールを投げれば投げるほど、そうなりやすい。

線で捉えるというのは、ボールの軌道に対してスイングの軌道が合っており、ボールを捉える瞬間が多く取れている状態だ。そうなると、ボールを強く叩けるタイミングが増えるので、良い打球が打てる確率が高まる。

そのためには、十分に早くタイミングを取って、ちゃんとしたトップを作って、ちゃんとした軌道でバットを振ることが大事であるわけだが、今のオリックス打線にそれができていると言える打者は非常に少ない。森と西野だけでしょう。

そういった打ち方ができる打者をひとりでも増やすことが打撃コーチの仕事ではないだろうか。(単純にみんなが打てるようになる訳ではないことは重々承知。)

●走塁での余計なアウトは与えない

ただでさえ得点確率が低いチームであるので、余計な走塁死はしないことが大事だ。

例えばタイムリーヒットを打って走者が生還している間に打者が次の塁を狙ってアウトになる、というシーンは野球において「あるある」だが、それを狙うべきシチュエーションとそうではないシチュエーションがある。後者において無駄なアウトを与えて、得点機会を自ら減らすことは避けたい。

ただし、必要な勝負に行った結果の走塁死は全く持って仕方ないことである。その観点でいうと、今日の試合の9回最後の来田の牽制死は私は十分許容範囲だ。

1点差で2アウト1塁となれば、盗塁がしたくなる。というか、続く打者たちが単打しか期待できないようなあの状況で、来田(くらいの走力を持つ選手)が盗塁を意識しない方がマズイ。盗塁を意識した結果か分からないが、牽制死になるのはある程度仕方ないとむしろポジティブな面を持って受け入れられる。(確かにアウトにはならないで欲しかったが・・・。)

●「簡単に諦めてしまっているように見える」のは首脳陣

いつぞや、敗戦時のコメントで中嶋監督がそのように語ったそうだが、そのままそのセリフを返したい。

例えば、今日の試合で、前の試合で2ホーマーの杉本を全く起用しないのはなぜ?

いつまでも同じ打撃をしていて、全然打てない選手を2軍調整もさせずに起用し続けるのはなぜ?

どうにも個人的には、昨年の颯一郎のシーズン終盤の異例の大炎上の試合での中嶋監督のコメントから、中嶋監督に対する信頼感が無くなってしまった。

https://www.nikkansports.com/baseball/news/202309260001427.html

最近のチームを見ていても、監督としての賞味期限が来つつあるのかなと思う。ただ、リーグ3連覇した監督であるし、1年ダメだっただけでそのように判断することに納得感があるわけでもない。本人から言い出さない限り、もう1年様子見でしょう。

ただし、吉田正尚と山本由伸というホンモノ2名がチームを去ってから、本当にチームの実力を付けるべき部分でどこまでできているか?という視点で、シビアに評価すべきところはそうしなければならない。

●今日の試合の感想

0−1というスコアで負け。

https://www.nikkansports.com/baseball/professional/score/2024/pl2024082005.html

守備で余計な進塁をさせたプレー(7回裏の大里のエラー)から得点を許したし、良くない配球(※)があったし、走塁でのアウトも2つあったが、負けた一番の要因は1点も取れない低打力にある。ただ、低打力には、ある程度中長期的に取り組む必要があり、今更なんともし難いのでここでは触れない。

(※)佐藤龍世に、3打席連続でインコースのボールを打たれたのは私は理解できなかった。2打席目にインコース勝負に行った時点で大きなクエスチョンを持った。あの打席がホームランになっていたほうが、反省に繋がるのでマシだったと思っている。

エンドラン失敗でのアウト献上もあったが、「ナシかな」と思った。平良の球が上ずったり、全体的に抜け気味で死球で出塁した直後の打席だった。その初球でエンドランは、ただの趣味の悪い博打でしかなく、野球をちゃんと考えているのだろうか、という風に私は捉えてしまう。

あとは、中川の打席内容が概ねヒドイのも気になる。特に、あそこまで左肩が入った構えをしていただろうか?

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