ああ、終わってしまった。延長12回まで何とか行ったのだけれど、本当に野球は2アウトからだ。
まずはヤクルトおめでとう!!強かったと思う。その分、もっと良い内容の野球をして、もっとぶつかれたら良かった。
今シーズン最後なので、シリーズ全体のことも踏まえつつ、試合の感想はいつもよりしっかり?書いていこうかと思う。なるべく良いところを書いていきたいのだが、、、おそらくそうはならないだろう。。
- 延長戦について。
まず、こんな遅い時間まで野球の試合があるのが新鮮だった。正直、最後は眠気も出てきた。(私、今日早起きしてしまったので・・・。どこかで昼寝すればよかった。これは反省。)あと、あまり書きたくないが、毎年開幕戦ってこんな感じだったなあ・・・と試合終了後に思い出した。
さて、ここから真面目になると、延長になった時点で計算外のゲームであり、第7戦以降のことを考えると、非常に厳しい展開だった。第6戦は山本+平野で勝って、第7戦を宮城+総力戦で勝率を高めたいというのがプランだったろう。回が深まるにつれて、「引き分け」の可能性がどんどん頭の中を占めていったが、第7戦、第8戦を考えると、奥川、高橋がまだ残っているヤクルトにどう考えても分が出てくる。
だから、12回で決着がついて終わってしまったのは非常に残念だが、打線の状態も結局上がってこなかったし、ある意味すんなり終わったことで消耗が避けられて良かった気もした(この寒さの中での試合だし)。
ただ、調子が悪くても勝ちゲームが作れるのが強いチームであって、これを目指さなければならない。もし今日12回裏でサヨナラができていたら、清水もマクガフもロングリリーフをしたヤクルトは、かなり追い詰められた状態で第7戦になっただろうなあ・・・と思うと、「勿体ないことをしたなあ」と感じる。 - 「3番レフト吉田、6番DHモヤ」は許されるのか?
3番紅林に通じるものがある。合理性が全くなく、意味が分からない起用だった。私の中では吉田をレフトで出すのは考えもしなかったし、モヤのスタメンもこれっぽっちも頭の中になかった。
モヤはCSではベンチ入りすらしていなかったレベルの期待値の打者なのに、どうして起用するのか。ラベロを見限るほど、ラベロの調子が上がってこなかったのだろうか。ただ、モヤはもう弱点がバレてしまって、せいぜい長打が怖い場面での代打くらいでしか使えないでしょう。モヤの空振り率を冷静に見たことがあるのだろうか。
吉田をレフトで起用したのもちょっと考えられない・・・。東京ドームではDHがないのでしょうがなかったと思うが、万全でない中復帰してくれた選手に負担をかけても良いことは起きない(なるべく打撃に集中させるべき)。いや、吉田をレフトで起用するとDHにバリー・ボンズが入るなら全く異論ないのだが、現実はDHに入るのがスティーブン・モヤなのだ。 - 山本の投球は今年を象徴するようなピッチングだった。
中盤はフォークが良くなく、投げ方も悪くなっていて、1点を取られてしまった。が、そこで終わらないのが今年の山本だ。中盤から終盤にかけて、しっかりスライダーに切り替えて、新しいピッチングの組み立てに変えることができた。フォームもそれで安定した。シーズン中でもよくあったパターンで、それがこの日本シリーズの舞台でも見れて、良かった。
ひとつ注文をつけるとすると、ボールになるカーブを勝負球に全然選択せず、基本的にストライクゾーンの中で勝負していた。もっと低めのボールゾーンに落ちるカーブを追い込んでから使っていいと思う。今日は村上に対して数回使ったくらいではなかったかな(8回には三振をとった)。その分だけ、ピッチングの幅が狭かったかなと感じた。 - 初回の送りバントは「逃げ」。
福田が粘って四球を取り、先発の高梨の制球が依然として定まっていないところ。結果は1-3からバスターにしていたが、基本的にヒッティングさせるべきだと思った。取れるか分からない1点を取りに行って相手ピッチャーを落ち着かせるのではなく、打線の中で期待値の高い方の宗に打たせ、どんどん点を狙っていくというプレッシャーをかけるべきだろう。先発が山本だから1点取れれば・・・と思ったのだろうが、その考えは「古い。中身が伴っていない。」としか言えない。本当に相手を楽にさせたバントだったと思う。
もし私が監督になったら、いっそのこと「バント完全なし」の野球をやってみたい気もする。バントの練習を一切しない分、恩恵が得られるだろうか? - 4回のTの打席はすごかった。
私は今までT-岡田という打者を侮っていた。あの場面であのボールを悠々と見逃して三振ゲッツーにできるのは、並大抵ではない。一般的な物差しで測ってはいけない人なのだと認識した。
シーズン終盤からあのような見逃し三振が増えていたので、どうしたのだろうと思って見てはいたが、負けたら終わりの日本シリーズの試合でランナーがスタートを切る場面であのボールを見逃すのはちょっと説明がつかないというか、普通ではない。
11回裏先頭で、ボール2からど真ん中の真っすぐを堂々と見逃ししていたのも非常に印象的だった。頼りにせざるを得ない選手なので、どうにかしてほしい。 - 代打・大下と代打・頓宮の内容があまりに・・・。
ふたりともシリーズ初出場での代打となったが、正直全く内容のない打席をしてしまった。これまで起用されていなかった選手なので十分に調整できなかったのではないかという首脳陣への疑問と、代打に備えて最善を尽くして準備をしていたのかという本人への疑問を感じざるを得ない内容だった。
いずれにせよ、代打で出てくる選手があのレベルの打席をするようでは、試合展開が苦しくなるのも当然のことだ。というか、そもそも代打の層がどうなっているのか・・・という話。 - 9回裏2アウト2塁での太田へのAJ代打について。
これもないと思った。太田の打撃内容は前の試合から良く、大いに期待できる場面であった。AJはマクガフにぶつけたいというのもあった。ちなみに、同点に追いついた5回も太田のバントがあったが、私だったら絶対打たせた。 - 12回2アウトから富山→吉田凌へのスイッチは、???。
これも謎だったなあ。富山が右バッターも含めてスイスイとアウトをとったところで、なぜ吉田凌に交代したのだろうか。吉田凌の消耗を防ぐためにも、絶対に富山続投だったと思うが。その後はパスボールもあり、最悪の点の取られ方をしてしまった。
ただ、結局は1点も取られてはいけない2アウト2塁の場面で、厳しいところで勝負できないピッチングの時点でしょうがない。 - 勝つということは相手を打ち負かすということ。
例えば、10回1アウトで、吉田が3ボールから三振したのは、非常に消極的な内容の打席だった。1点取れれば勝ちの場面で、欲しいのは長打だ。せっかくのボール先行のカウントで、狙い球を絞ってスイングをかけることができるチャンスがあったのに、はじめから四球で頭の中がいっぱいになっていたような打席だった。
こういうような「意志のなさ」がチームの状態に直結しているように思う。言い方は悪いが、ぼーっとしているうちに相手がチャンスをくれて試合に勝てるだろうと心のどこかで期待しているから、序盤から淡白な攻撃を繰り返し、淡々とイニングが進んでいくのではないか?
自力で勝る相手にはそれで良いのかもしれないが、強い相手にはそうはいかない。 - 吉田が万全の状態だったら・・・とは思う。
打撃の内容が、本来のそれとは程遠い。吉田の打撃を見続けてきた私が言うのだから、信じてほしい。あんなにボールを待てない吉田は1年目の頃以来では?(1年目も1年目で、腰の怪我があった。)怪我の影響は本人は言い訳しないだろうが、常にバッティングのどこかしらがずれていたと思う。
吉田がOPS1.000付近を打ってくれる打撃をしてくれれば、ここまで点が入らないシリーズにはさせなかった・・・とはやはり思ってしまう。守備でも、本来はあそこまで送球が弱い選手ではない。ラベロも、骨折などせず調整や実戦を十分積んだ状態での打席を見てみたかった・・・。 - ラベロに賭けることができなかった。
私は前回の投稿でも書いたが、オリックスの日本一はラベロ次第だと思っていた。DHが吉田で、レフトにはラベロを起用するしか選択肢がないから、そのラベロの打撃が大きくシリーズの行方を左右すると見ていたからだ。
が、実際はDHモヤという「どうしようもない逃げの選択」をしてしまった。モヤを起用してもいい結果にならないのは、シーズン中からもう分かっているのに。だから、ラベロに賭けるしか選択肢が無かったと思うのだが、ラベロはベンチ入りすらしていなかった。 - 外国人の差を感じた。
ヤクルトは、サンタナ、オスナが不動のラインナップとして打線に名を連ね、投手でもマクガフ、スアレスが十分機能していた。それに対して、オリックスはAJと、せいぜいモヤ(さいころを転がすようなもの)しか機能しなかった。
もしディクソンとロメロがいたら、、、ということには当然なる。来年に向けては、外国人補強をしっかりしなければならない。 - 日本シリーズを通じて、起用に一貫性がなかった。
ベンチ入りさせる選手が日ごとに変わっていて、一貫性がなかった。私はこれは見ていて非常に不思議に思った。具体的に見ていこう。
海田・・・第1戦と第2戦のみベンチ入り
山田・・・第3戦と第6戦のみベンチ入り
能見・・・第5戦と第6戦のみベンチ入り
大下・・・第4戦と第6戦のみベンチ入り
安達・・・第5戦と第6戦はベンチ外
海田や山田はバルガスより信頼度が高いと思われるが、なぜフルでベンチ入りしないのかが謎。その二人を差し置いて能見がベンチ入りするのも謎。
野手ではたまにベンチ入りする程度の期待度の大下が試合終盤の大事な場面での代打としていきなり出てきたのが謎。安達が第5戦からベンチ外だったのも謎。病気の状態が悪化したのかもしれないが、十分に代打として戦力になるので、1日休みを入れてもあとはベンチ入りが自然と思う。
総じて、考えの軸を感じない。 - 負けの原因がある。
まず全体的に、守備や走塁で細かいプレーが非常に雑であった。カットプレーだったり、次の塁をうかがう姿勢であったり、ヤクルトとはそういった細かい点で差を感じた。というより、オリックスは緊張があるのか、おかしなプレーが目立った。
次に、結局は信頼できる中継ぎを見つけることができなかった。というよりは、事前に調子を見て判断することができなかった。ただし、海田や山田は結局登板がなく、悔いが残る起用になったと思う。
また来年、この舞台に帰ってこれるように、明日から色々考えよう。
全国の傷心のオリックスファンのみなさん、おやすみなさい・・・。
管理人さん、こんにちは。
接戦続きの面白い試合でしたが、守備や走塁のミスや采配面などシリーズを通してヤクルトが1枚上手でしたね。
個人的にはシーズン中ならヒッティングしたであろう場面でのバントが特に残念でした。
私は管理人さんほど野球への造詣が深いわけではないので、目の前のプレーに一喜一憂してしまうのですが、管理人さんの考察をとても興味深く読ませて頂いていました。CS以降は試合を見てこのブログを読むまでが1つの楽しみになっていました。
この悔しさを糧に来年こそは日本一をとれるよう選手・フロントには頑張ってほしいです。
管理人さんもご多忙かと思いますが、これからも更新楽しみにしております。
mijyuさん、
管理人です。遅くなってしまいましたが、コメントありがとうございました。
(Twitterでもいつもありがとうございます!)
日本シリーズ制覇は、来年の宿題ですね。頑張って欲しいです。
色々主観的な内容も多いブログですが、少しでも楽しみにしていただけたら本当に嬉しいです。
日本シリーズの総括ありがとうございます。
ポイントポイントでヤクルトが上回ったな、という印象でした。
特に管理人さんがおっしゃる通り、ブルペンのメンバーの人選など、中嶋マジックという言葉を意識しすぎて奇策に走りすぎたように見えました。
当たっている若月に代打大下からの内容のない三振、変わった伏見がパスボールなど、微差が勝敗を分けましたね…
個人的には、一度成功して依頼毎回繰り返されるバスターには大石監督のスクイズ、西村監督のダブルスチールを思い出してしまいました…。
といっても中継ぎの消耗は少ない一年でしたし、外国人による伸びしろのあるチームだと思うので、来年こそは日本一に届いてほしいです!