日本シリーズ第3戦:悔しい敗戦(2021年11月23日)

勝てた試合だった。悔しい。

相手にチャンスを与えてしまっているなぁ・・・と思うシーンが多かった。ただ、それをものにしたヤクルトが強いと言えばそれまで。

以下、感想的なもの。

  • バルガス?!
    田嶋を92球(4回1/3)で交代というのはまず早いと思ったが、ずっと良い当たりをされていた山田のところで比嘉にスイッチはわかる。(ランナーがいたので、山田に繋がれたくない場面。ただ、残りの試合展開を考えても私なら続投かなあ。)
    で、代わった比嘉が山田を抑えたところで、どうしてバルガスなのか、私には分からない。
    あんなに制球が安定しない投手で、しかもシーズン中から中継ぎで場数を踏んできたわけでもないのに、ランナーがいる場面で出すのは絶対に理にかなっていない。(しかも村上でプレッシャーがかかるところ。)
    なんで自らピンチを作りに行くかなあ・・・と私はテレビの前でうなだれてしまった。前回の投稿でも書いたが、ビハインドで気楽に投げられるところで抑えるのがバルガスの仕事。
    おそらく、全体的に村上がストレートに差し込まれ気味なので、一番球速のあるバルガスにしたのだと思う。しかし、ストレートに差し込まれているとは言え、「ストレートのゴリ押しで仕留められる」という内容の打席は全くなかった。ちょっと安易な起用だったのではないか。

    ※もし、じゃあ誰を出すの?と聞かれたら、比嘉続投か山田かな。
    というか、そもそもラベロがベンチ入りを外れるとは思わなかった。明日はいよいよスパークマンの出番かな。

  • 序盤の田嶋のフォーク。
    全くコントロールができていなく、同じようなすっぽ抜けをずっとしていたのに、スライダーやカーブを代わりに使うという雰囲気でもなくフォークに固執していたように見えた。ああいう配球をするから球数が増えるのではないかと思う。

  • 吉田凌は明らかにスライダーのキレが悪かった。
    コントロールも悪かったし、本来のボールのキレは全くなかった。真っ直ぐに遅れ気味なサンタナに、キレがいまいちなスライダーが合ってしまった。しかしまあ・・・あそこでホームランを防ぐのがバッテリーの仕事。そういう勝負ができなかった時点で苦しい。

  • 私だったら9回に福田バントは絶対にない。
    福田は非常に内容のある打席を続けていた。先頭が出たところで、その打者にバントをさせてアウトを与えてマクガフを落ち着かせる選択肢は、総合的に考えて私の中では完全にない。
    理由はいろいろあるが、まず四球を出してもOKの場面になってしまう。特に、吉田の場面で申告敬遠の可能性も高まる(実際にそうなった)。
    さらに、同点で延長戦に入って勝てる見込みが正直あまりない。(中継ぎ陣が不安定だし、このポストシーズンの軸もない。また、若月に代走を出したので、捕手頓宮で守りきれるかという不安もある。)それなら、勝ち越しを狙ってバスターをするなどした方が勝ちゲームにする可能性が高かったと思う。

  • 被安打5で失点5。
    これが良いことであるわけがない。普通にやれば勝てたゲームだったとしか言いようがない。もったいない失点が多すぎた。

  • 8回裏1点ビハインドでKー鈴木なの?
    Kはシーズン中の起用を見ても、勝ちパターンで起用するということにはならない。それなら、1点ビハインドの場面では、今後勝ちゲームの接戦で投げる可能性のある投手を起用して調子を見極めたいところではないかな。私なら、富山、海田、山田、増井、ヒギンスの誰かを投げさせるかなあ。バルガスの起用もそうだが、硬直的というか、明日以降の選択肢を狭めてしまっている割に合理性が無いと感じる。

  • 打線は上がり調子。
    福田にもクリーンヒットが出たし、らしい四球もあった。吉田と杉本にも当たりがでた。下位打線もある程度出塁できたので、ようやく調子が上がってきたか、という感じ。あとはファーストだな。ここで奮起するのはTしかいないでしょう。

  • 吉田の修正はさすが。
    はじめの2打席は本来のバッティングとはかけ離れた内容で愕然としたが、3打席目から修正できた。しっかり手が残って、腰の回転をしっかり使う打ち方ができた。こうやって立て直してくれるから、どんなときでも信頼できる。ただ、明日はインコース中心で攻められるだろうな。

  • 若月の打撃を活かしたい。
    非常に調子が良い。明日の先発が誰になるか分からないが、若月スタメン固定は現実味のある選択肢であるように思う。

  • 最終回の杉本の打席。
    捕手の中村がインコースの真っ直ぐを続けた。非常に良いリードだと思った。ヒットを打たれたくない場面で、ヒットを打たれる確率が一番低いボールを選択した。甘く入ったときのリスクはあるが、そのリスクを抱えてまで勝負に行った。リードも良かったし、マクガフのコントロールも素晴らしかった。

  • こちらもインコースをしっかり使うべき。
    インコースを引っ張られて長打を打たれたというのは、このシリーズまだない。オスナにもサンタナにも、逆方向に長打をくらっている。全体的に踏み込んで来られているような印象だ。どのバッターにもインコースを投げてのけぞらせるくらいの投球が、この短期決戦でまだ見えない。キャッチャーの差は、今のところ感じている。

 

明日以降は、これまで全くできていなかった試合展開がしたい。つまり、序盤からしっかり先発を打ち崩して、リードを無難に保持して勝ち切るというパターンだ。そういう展開の試合ができないと、4勝するという道筋が見えてきづらい。

あと、颯一朗の先発の試合はいっそのこと全員野球でどうか。中継ぎ陣を全員試すくらいの勢いで、延長戦用に山岡に待機してもらってはどうか。というか、延長戦を恐れて投手起用が変になるくらいなら、延長の3イニングは山岡に任せる!という気持ちで山岡をベンチ入りさせたらどうか。それが腹のくくり方だ。

最後に。勝負に勝つというのは、相手を負かすということ。相手をどう出し抜くか、どう力を発揮させないか、という部分にこだわって欲しい。(そんなわけなので、セルフ予告先発は論外中の論外。ブラフでないのなら、言う意味が全くない。私だったら、もしブラフとして揺さぶりをかけたければ、先発颯一朗とか福也とか言っておいて、山岡を先発させたいね。)

本当の最後に、選手とファンの方々に一言。絶対に弱気になるな!これからが本番の本番だ。

 

日本シリーズ第3戦:悔しい敗戦(2021年11月23日)」への1件のフィードバック

  1. 管理人さんお疲れ様です。
    非常に悔しい試合でしたね・・・そして痛い敗戦です。

    5回にバルガスで無駄にギャンブル(リスクが大きく、また、比嘉対サンタナで抑える確率を考えると無理をしても得られるリターンが小さい)した選手起用がどうなのか、と思います・・・。
    9回の福田も調子が悪くないだけにもったいなかったですね・・・
    盗塁も非常に嫌な場面で、バントで最高でも同点、というようにケースを狭めてしまったと思います。

    ヤクルトは9回は清水かと思いましたが、ここで清水だと今後マクガフが使えなくなる場面ですし、
    結果でいうと、オリックスは賭ける価値の低いギャンブルを無駄に行い、ヤクルトはリターンが大きいギャンブルに勝利した、という結果が残ったと思います。

    ここにきてソウイチロウに賭けざるをえないオリックスと後半調子が良い原樹理、高梨、石川を残すヤクルト・・・
    キーマンの吉田も打たれ、一気に追い込まれた感が出てきましたが、管理人さんがおっしゃる通り、弱気にならず、明日あさって盛り返してほしいです!
    今年は交流戦もセ・リーグが勝ち越しましたし、返す返すですが、オリックスはソフトバンク、楽天の外国人が例年ほどでなかったことも重なっての優勝だと思うので、チャレンジ精神で挑んでほしいです!
    そして神戸に戻れれば、山本がやってくれるはずです!

    ところで、今まで非常にいい試合が続いており、本当にひとつのヒット、判定が勝負を分けていると思います。
    イチローがいつか言っていた、「頭を使わない野球」とは違い、ほんとに見ていて面白い試合になっています!
    これだけの試合を見せてくれていることに本当に感謝したいです!

コメントを残す