2022年オフのオリックス補強案を考える(2022年11月8日)

中嶋監督の正力松太郎賞の受賞は本当にめでたい!三冠王を獲った村上を推す声も多かったようで、それも非常によく分かるが、オリックスファンとしては中嶋監督の受賞は嬉しいことだ。(中嶋監督の続投も、当たり前といえば当たり前だが確実な朗報だ。)

今日は、今オフの補強案を書きたいと思う。本当は、明日(11月9日)がFA宣言の期限なので、その情報が出そろってから考えをまとめようと思っていた。だが、FAの情報がある程度出揃ってきているのと、中嶋監督の正力松太郎賞受賞を受けて、今日まとめたい気分になった。

ところで、先日の日本一パレードは非常に印象的だった。人の多さが想像の遥か上であった。このブログを読んでくださっている多くの方々と同じ空間にいたのだろうなあと思うとそれも喜ばしいと思いつつ、美しいライトアップの中パレードを見ることができ、感無量の心地であった。

また、本日の皆既月食もオリックスの日本一を祝ってくれているような気がして、非常に美しく見えた。・・・何でもかんでもオリックスの日本一に結び付けて感傷的になるのは、少し見苦しいかもしれない。

脱線したが、以下のとおり書いていこうと思う。

0.はじめに:現状の戦力について

まずは以下のグラフを見ていただきたいのだが、これは21世紀に入ってからのセ・パの優勝チームの勝率をグラフにしたものだ。(日刊スポーツのサイトより作成。なお、パのプレーオフ時代は優勝チームは勝率1位のチームとは限らない。)

21世紀のセ・パ優勝チームの勝率

2022のオリックスは、2015ヤクルトと同率で並んで、最も低い勝率で優勝したチームだ。平年でいえば、2位とか3位になってもおかしくない勝率であり、運が良かった面が強いと言える。

これは、2022に限らず2021についても、ある程度当てはまる。つまりは、どちらのシーズンも確固たる強さをもって優勝したわけではなく、大接戦だったとおりそういう巡り合わせの良さに感謝しなければならない。

したがって、2年連続で優勝して今年は日本一にもなったからと言って、戦力の上積みが不要ということには全くならず、まずはオフの補強から他チームを出し抜きたいところだ。

この現状把握が、補強を考えるうえでまず必要となる。

1.吉田のポスティングについて

続いて吉田のポスティングについてだが、これは非常に大事だ。こんなに安定して素晴らしい打撃成績を残せる選手は、今他にちょっと思い当たらない。

私の想いを述べるならば、もちろんオリックスでずっとプレーしてほしい。だが、MLBに挑戦したいという吉田の気持ちを止めるべきとも全く思わない。

オリックスというチームとしてどう判断すべきか(ポスティングを認めるかどうか)は、チームから見た損得勘定で決めるべきだろう。

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○認めない場合のメリット

・吉田が残留する。

・チームの柱としての存在感もある。また、観客動員・グッズ売上といった興行的メリットも引き続き得られる。

○認めない場合のデメリットやリスク

・来オフに国内FA権を行使して国内他球団に移籍する可能性がある。

・吉田の来季年俸が発生する。今オフのFA等の補強の資金が苦しくなるかもしれない。

●認める場合のメリット

・ポスティングの譲渡金が得られる。(金額は契約総額に依る)

・国内他球団に移籍されることがない。(少なくとも今後数年は)

・吉田の来季年俸が発生しない。譲渡金も合わせて、FA等の補強を積極的に行う余裕が生まれる。

●認める場合のデメリットやリスク

・吉田がいない打線でシーズンを戦う必要がある。(ちょっと想像がつかない)

・ポスティング許可の実績が生まれ、早ければ来年にも山本のポスティングも認めることになると思われる。

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という感じだろうか。

これを踏まえて、客観的視点でどうすべきかを述べると、やはり譲渡金が一定以上ならばポスティングを認める、ということになるのではないだろうか。具体的な金額としては、8億円などがひとつの基準になるのではないだろうか。(感覚的な数字で根拠はないが、これまで吉田に支払ってきた総年俸や契約金の規模感を考えた。)

なお、譲渡金は契約総額によって異なるが、吉田の場合は契約総額の大体19~20%と思えば良いと思う。この中で譲渡金8億円というのは非常に難しいように思えるが、吉田にとって朗報があるとするならば、それは今の歴史的円安だが、どうなるだろうか。

2.FA補強のプランについて

●森について

すでに報道もされているが、西武の森は是が非でも獲得したい選手だ。それは、吉田の動向に依らず、だ。何より来シーズン28歳という若さが魅力だ。

オリックスには若月も伏見もいるではないか(伏見はFAしたが。)という指摘もありそうだが、森ほど打てる捕手の貢献度は測り知れない。

森は今シーズンは怪我の影響もあってか打撃は不本意な成績に終わったが、それでも捕手としては十分な成績を残している。好成績を残した若月も、伏見がFAでいなくなると、ほぼ1人だけで出場し続けるとある程度成績が悪化することが予想される。(もちろん頓宮がいるが)

森を獲得できた場合には、スタメン捕手は若月と森で半々(あるいは若月が多め)の起用で、森は残りは指名打者で出場してもらいたい。そういう起用であれば、森の打撃成績もより安定するのではないかと思う。

●近藤について

吉田に次いで好成績で安定している選手として名前が挙がるのが日ハムの近藤だろう。長打と打率を少し落とした吉田という感じだ。年齢は吉田と同じで、来年30歳になる。

ただ、ポジション的にも吉田と被るので、吉田のポスティング移籍が濃厚ならば近藤にも本腰を入れれば良いと思われる。結果として吉田が残留したら、被ることになるかもしれないが、それならそれでDHとレフトが完全に埋まってくれるので、外国人補強の必要が薄くなる。

ただ、もし吉田・森・近藤の3人が打線に並ぶことになると、森が捕手で出場しない限りどこかで守備のしわ寄せが来る。そんな嬉しい嬉しい悲鳴が出る状況になる可能性は低いが・・・

3.プロテクトリストについて

相手チームごとに28名のプロテクトリストは変えられるので、調整の余地はあるが、おおよそこんなものだろうか。

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●投手13名
福也、山下、宮城、平野、山本、山岡
近藤、田嶋、阿部、本田、黒木、颯一郎、宇田川

●捕手3名
若月、頓宮、福永

●内野手7名
安達、西野、宗、野口、紅林、太田、中川

●外野手5名
福田、吉田、元、池田、杉本

●主なプロテクト漏れ選手
比嘉、東、村西、齋藤、小木田、
吉田凌、大城、山足、宜保、来田、
佐野、小田、T-岡田

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一応ポイントとして、以下のようなことを考えた。

・捕手の人数的にも福永は外せないと思われるが、森が獲得できた場合はプロテクト外もありえる。
・外野は来田もプロテクトしたいが、、、。
・比嘉は功労者だが、この12月に40歳になる。獲得される可能性が低く、移籍した場合も今後5年活躍するとは考えにくいため、プロテクト外で考えてみた。
・西野は代打として欠かせないと思われるが、森と近藤が獲得できた場合は全体的な打線の層を考えて、プロテクト外もありえる。

4.外国人補強について

この2022シーズンで私が学んだことがひとつあるとするなら、「良い投手、特に中継ぎはいくらいても良い。」ということだ。どれだけ投手がいても過多ということはない。

特に短期決戦において、強力なブルペンがいるのは非常に大きな強みになり、安定した勝率が期待できる。それは短期決戦に限らずとも、ここ一番で試合に勝ちたいときなどに有用な戦略と思われる。

だから、外国人補強は基本的に中継ぎ投手に専念してほしいと思っている。他にもいくつか理由はあって、外国人打者のアタリは非常に珍しくなっていること、2年連続で中継ぎ投手が活躍できることが少ないことが挙げられる。

だからと言って、野手の外国人選手を補強しなくて良いことにはならない。個人的にはマッカーシーは残留でいいのではないかと思っているのだが、もう1~2名は獲得したいところだろう。そのポジションとしては、私はサードとファーストを推したい。

サードは、宗がどうにも1年安定して、継続して成績を残すのが厳しいということだ。だから、サードの外国人野手との併用などで分散したい。(吉田とFA次第では、DHが埋まってしまうかもしれないことはネックだが・・・)

ファーストも、中川で固定したいところではあるが、中川は逆にセンターで固定しつつファーストも守れるくらいが良いように思う。だから、ファーストの外国人打者も興味があるところだ。

本当はショートが一番の補強ポイントだと思うが、そこはさすがに外国人補強が難しいので・・・。ショートは本当にどうしましょうねぇ・・・。

というわけで、まとめると、

●投手:ワゲスパック、(中継ぎ投手)、(中継ぎ投手) ※ビドル残留もあり

●野手:(ファースト)、(サード)、(ポジションどこか) ※マッカーシー残留もあり

という外国人6名体制が良いのではないかと思う。

(終わり)

2022年オフのオリックス補強案を考える(2022年11月8日)」への2件のフィードバック

  1. 管理人さんお疲れさまです。

    おっしゃる通り、外国人の補強は必須だと思います。
    FA等を踏まえた基本的なメンバー予想としては、
    吉田、伏見out 
    森in
    となるのでしょうか。
    森がどこまで復活しているかで来年の順位が決まりそうです。
    人的補償も悩ましいですね。大城あたり取られるとショートの層が
    心配ですが果たしてどうなるでしょう。

    こうなってくると、ロメロやペーニャのようなある程度数字を残してくれる
    外国人が一人でもほしいところですが・・・これは本当に水物ですね。
    頭数としてはポランコ選手あたり取っても良いとも思いますが、いかがでしょうか?
    なんとなく、フォアボールで肉離れを思い出してしまう名前ですが・・・。

    1. ピジョンさん、
      管理人です。お返事が遅くなり申し訳ありません。(色々と様子を見ていました。)

      人的補償は非常に不安です。平野は絶対に漏らさないで・・・と戦々恐々です。
      対西武のプロテクトとしては、源田が5年契約ということで、外崎もいますし、大城は外しても行ける可能性が高くなりましたかね。

      ポランコの打撃は魅力的だと思います。守備を考えてもDHに専念させたら良い戦力になると思います。
      ただ、私の中では森は半分はDHで出てもらいたいので、その意味でDHを使ってしまうポランコは考えていないです。
      確かに、「●ランコ」はちょっとオリックスファンには良くない名前かもですね・・・(笑)

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