野球は若手を起用すると芸術点がつく競技だったっけ?(2021年4月11日)

打てない。圧倒的に打てない。その中で、リリーフ陣にもほころびが見えてきて、気づけば最下位争いをするような状況になった。開幕2カード目でソフトバンクに勝ち越したのが今は昔だ。

今日は何を指摘したいかというと、おそらく全オリックスファンが感じている「太田や紅林はいつまで使うのか?」問題だ。

ここまで14試合消化しているが、

太田(56打席、OPS .519)
佐野(50打席、OPS .438)
紅林(41打席、OPS .458)

といった成績の選手をいつまで使い続けるのだろうか?ちなみに、チームトップの打席数が吉田の57打席だから、太田に至ってはほぼ同数である。

若手を起用したからと言って芸術点で1点ハンデがもらえるわけでもないし、審判が優しくなることもない。むしろ、打てないばかりか特に太田はエラーやまずい守備を毎日のように繰り返し、ハンデを背負っているような状態だ。

私はここで太田ら若手を批判するつもりは全くなく、彼らを頑なに起用し続ける首脳陣を批判したいのだ。打席数でみれば、「まだ50打席くらいだし、もうちょっと辛抱強く待てば?」と言う人もいるかもしれないが、オープン戦からずっとこの調子であるので、すでに100打席分くらいはこの調子を見せ続けられている。

佐野についてはオープン戦で結果を残していた(57打席でOPS .932)ので納得の余地があるが、太田と紅林はオープン戦それぞれ63打席と53打席で、OPS .473と .483と壊滅的な数字だったので、もう100打席前後、ひどい内容を見続けている。

結果論ではなく、オープン戦から今に至るまで何が問題かというと、太田と紅林には中身が伴っていないのに、競争を経ずに起用され続けていることだ。普通の選手が2,3試合ヒットがなければ即スタメンを外れるのに、彼らは優遇され続けた。太田にいたっては1番や2番でのスタメン起用が続いている。初回に若手が打席に立つと芸術点がもらえるくらいのことがないと、こうはならないと思う。

大城や福田や西野や山足など、内野を守れる選手は他にもいるが、彼らには出場機会というチャンスがこれまで恣意的に与えられておらず、競争を初めからさせてもらえていない感がある。福田にいたっては、外野に挑戦する有様だ。(若手偏重起用と因果関係があるのか分からないが、首脳陣として止めないとまずいでしょう。ポジションを専念させて初めて戦える選手ではないか。)

若手だから多少優先的に起用するのはわかるが、太田も紅林もなかなかに適応が見られない。いや、プロ野球の一軍にそう簡単に適応できる方がそもそも難しいのだ。太田は最近はバットを短く持つなどの試行錯誤も見て取れるが、それでもまだ中身が伴わない。

ちなみに私は、紅林こそバットを短く持てばそれなりに行けるのではないかと思う。あんなに小指が出るくらい長めにバットを持って、あんなに真っ直ぐに差し込まれて、何がしたいのか良く分からない。ボールの待ち方やスイングなどは良いと思うことが単純にあるので、もどかしい感がある。

現状の話はここまでにして、これからどうすべきかを以下述べたい。

答えは簡単で、2軍で練習でしょう。いきなり1軍で経験を積もうとする方が間違っている。ひらがなを勉強せずに、漢字を勉強するようなものだ。(そう考えると、中国の人はすごいなあ。)

太田は、昨シーズン終盤の良かったころの打撃を思い出してほしい。もっとコンパクトに肘をたたんで振っていなかったか?最近はほんの少し改善が見られる状況ではあるが、守備も含め、全体的に見直してから1軍に再挑戦した方がよい。T-岡田はカブレラにあれだけ教えてもらった「最短距離」を、ちゃんと若手に伝えてほしいね。

紅林は、変化球がある中で真っ直ぐに差し込まれない打撃をどうするか。ひたすら素振りをしたらどうか。ボールの見極めや打つべき球を打つ能力は比較的高いので、あとはどう捉えるかの問題。守備も、ショートのレギュラーをあきらめず向上させてほしい。

佐野は、スイングを見直すことから始めた方が良い。
また、投手の若手枠で言えば、漆原はいつまで抑えをやるのだろうか。これも疑問。

もし私がオリックスに所属する野手だったら、打撃練習以外ほとんどしないし、中途半端に複数ポジションを守ることも絶対にしない。(ポジションもファースト専念でもいいと思う。)こうすれば、指名打者ででも試合に出れるし、最悪代打で常に1軍に残ることができる。今の打てないチームを見れば、少なくとも5年は食っていけると思う。こういった選手が今まさにオリックスに欠けているピースだ。

この観点で言うと、T-岡田はベテランであるのに、何をやっているのだろうか。守備範囲が極端に狭いレフトを守り、自身の費やせる練習時間をわざわざ分散させて、打撃がこの調子(19打席でOPS .164)でどうするのか。いっそのこと、チーム全体に複数ポジションを守ることの禁止令を出した方が良いレベル。

また、打てない野手は積極的に2軍の打撃調子のよい選手と入れ替えるべきだ。こうすることで、打撃を重視するという意識を浸透させ、チーム全体をあるべき方向に導くことができる。(というか、これがバランスのとり方だ。)これが監督今すべきことであって、今やっている無思考の若手偏重はチームに何の益もない。もし私が現状のオリックスの2軍選手だったら、若返りの薬でも探しに舞洲から船を漕ぎだした方がマシだと思う。

野球は若手を起用すると芸術点がつく競技だったっけ?(2021年4月11日)」への1件のフィードバック

  1. 管理人さん投稿ありがとうございます。
    まさに管理人さんの仰るとおりだと思います。
    うんうんとうなずきながら読んでしまいました。

    「高卒野手は未完成な段階でも,一軍で早く使うと,
    大きく成長する」という前例がたくさんあるのならまだ我慢できるのですが,
    そんな前例も思い浮かばない中,未完成の選手に漫然とチャンスを与えていますよね・・・。今日はなんとか引き分けましたが。

    OPS450くらいの選手であれば,代わりにOPS650くらいの選手と
    入れ替えるだけで,劇的にチームOPSが上昇するだけに,
    来週からの入れ替えがどうなるのか気になります。
    福田や大城が年齢的にはまだまだベテランとは言えない年齢であるだけになおさらです。
    改めてOPSを見ると,過去の選手で考えると1番2番に鈴木郁洋をおいて,
    あとは打率の低い後藤光尊が数人いる,という印象でしょうか。
    そりゃ打てないよな・・・と思ってしまいました。

    今年はなまじっか先発が質が高いだけに,采配の雑さが目立ってしまっている気がします。
    思えば西村監督も2019年は割とバランス良く選手を起用していた気がしますし,
    中嶋監督も,2020年は「今の一軍の連中が壁になって,それを乗り越えないと,若手は一軍で使わない」と言って,バランス良く選手起用してた気がしますが,
    なんで2年めになると変に頑なになるんや?とも思います。
    管理人さんがおっしゃるとおり,ポジションも試合ごとにコロコロ変えるとか,どうも雑な気がします。

    来週からの試合で入れ替えとかがあればよいのですが。
    お忙しいとは思いますが,また投稿をお待ちしております。

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