後半戦が8月13日(金)から始まる!
ここから、シーズン最終戦である10月21日(木)まで約2か月だ。この2か月は例年以上に短く感じることになると思う。
これまでのオリックスでいえば8月以降の時期は、Aクラス入りを目指してもがく・・・という消耗戦の季節であり、私は長く感じることが多かったが、今年に関してはこの2か月を臨機応変に乗り越えていかないと優勝はないと思われ、常に考えることがありそうだ。
サラッと述べたが、私の中ではもちろん優勝しか狙っていない。優勝できないくらいなら、Bクラスでも別にいいかなと思う程だ。(とは言いつつ、無理をしてまで優勝に固執する必要も別にないと思っている。)
ということで、今日は優勝するための後半戦の戦い方を考えていきたい。
1.前半戦終了時の状況
まずは今の状況から確認しよう。順位表は以下のようである。
一時は2位に4.5ゲーム差をつけた(7月5日時点)が、前半戦終盤は調子を落としてしまい、前半戦終了の7月14日(水)時点には1.5ゲームまで詰め寄られている。他チームが猛追してきたというよりは、勝てる試合を落としてしまったことが大きい。
その主な要因は、中継ぎ・抑えの不調だ。以下のように終盤に大量失点をする試合が続いてしまった。
- 7月6日(火)楽天戦 9回に平野3失点
- 7月7日(水)楽天戦 9回に張4失点
- 7月11日(日)ソフトバンク戦 8回にヒギンス3失点
- 7月14日(水)日本ハム戦 7回に澤田3失点
負けゲームでかなり展開に影響を与えた失点のみをピックアップしたが、それ以外にも細々とした失点が多かった。まず、後半戦ではこの点を改善し安定させることを考えないといけない。
2.中継ぎ・抑えの安定のために(投手陣の運用について)
中継ぎ・抑えだけでなく、全体的に投手陣の編成・運用を考えていき、その中で最良の運用をする必要がある。特に新外国人のスパークマンの起用方法は新たに決めないといけないことだ。私が考える投手陣編成は以下のようなものだ。
先発1:山本
先発2:宮城
先発3:田嶋
先発4:スパークマン
先発5:山﨑福
先発6:本田 or 山崎颯
ロングリリーフ:竹安
中継ぎ1:漆原
中継ぎ2:ヒギンス
中継ぎ3:富山
中継ぎ4:齋藤
中継ぎ5:能見
中継ぎ6:張 or 村西
抑え:澤田
<中継ぎ・抑えについて:調子のよい選手の見極めを>
自分で書いたが、中継ぎは本当に難しい。何が難しいかというと、故障者や離脱者が多く、どれほどあてにできるか分からない選手が多い。例えば、平野がいつ復帰するかや、吉田凌や比嘉など病み上がりの選手も多く、どういう起用をしたら良いのか分からない。
上記で書いたのはあくまで後半戦開始時点のメンバーということで、調子の良し悪しを見極めながら常にメンバーをフレキシブルに変えていく必要がある。ただ、そんな中でも抑えは固定させた方が良い。現状のメンバーの中で抑えに一番近いのは、個人的には澤田かなあ・・・(消去法だが)。投げてるボールだけを見れば漆原も良いが、抑えというポジションが務まるほどの経験と自信はまだ厳しそうかなと思う。それなら、外角低めを安定して投げられる澤田を抑えに抜擢したい。
少し前の投稿でも述べたが、平野が復帰したら平野が抑えで良いと思うが、それでもなるべく連投を避けるなど慎重に起用する必要がある。
あと、中継ぎ・抑えの酷使は今後も避けてほしい。どれだけ優勝争いをしていても、そこは守ってほしいと思うのだ。全体的な投手陣の選手層というのは、他チームと比べて優位なポイントなので、そこを犠牲にしてはいけない。仮に今シーズン僅差で優勝を逃すことがあって、あの投手を酷使していたら・・・と言われるかもしれないが、私は来年以降も安定して勝てるチームであってほしいという願望の方が強い。
<先発について:スパークマンと本田に期待!>
山岡の離脱は非常に痛いものの、スパークマンは調整段階の数試合しか見れていないものの、先発として十分に活躍ができると思っている。コントロールでどうしても困るタイプではないし、ストライクゾーンにどんどんボールを投げることができるだけの中身を持っている。
防御率は3.00前後(うまくいけば2点台)で、WHIPがよさそうなので球数少なくイニングを稼いでくれそう。真っすぐ(フォーシーム)は球速も出るし(今のところMAX155キロ)、ピッと来るので差し込めるし空振りが取れる。140キロ弱のスライダーも曲がりが良い。133キロぐらいのチェンジアップもしっかり抜けているし、真っすぐが良い分効く。127キロぐらいのカーブもカウント球にも勝負球にもなる優秀なボール。スライダーの制球が少し乱れ気味なのと、クイックがそこまで速くない(というか遅い方)のが心配だが、総合的に見て優秀な先発投手に見える。
本田と山崎颯の投球も、1軍で先発6番手として十分に満足できるレベルに思う。特に本田は先発定着のチャンスではないかな。右足の使い方が随分と良くなったと思う。ただ全体的な投球の質はもう1ランク上げてほしいが、真っすぐの強さは目を見張るものがある。
竹安も先発でも・・・と思うが、ロングリリーフの方が輝くだろう。
最後に触れておきたいが、山岡は今シーズンはいないものと考えるべきだ。故障箇所が右ひじなので、復帰に向けてはこれ以上にないくらい慎重になる方が良い。右ひじの関節炎と診断されたのは6月25日だったから、9月下旬くらいには復帰してくれたら・・・と期待してしまうのが本音だが、絶対に焦る(焦らせる)べきではない。
3.打線の質を保つために(現状維持ではダメ)
今シーズンの飛躍を、打線抜きに語ることは難しい。パリーグの中でも十分強力と言える打線になったことは、正直シーズン前はここまで予想できなかった。
特に杉本がOPS .917(パリーグ3位)という活躍をすると予想できた人がどれだけいただろうか。杉本には申し訳ない話だが、私は全く予想できていなかった。「フルで使って、それなりにアジャストが上手くいけばOPS .800くらいは狙えるかも?」というのが私の杉本評であった。追い込まれてからの粘りやインコースのカット技術などが、30歳のシーズンでここまで向上するとはちょっと思わなかった。ただ、昨年までの通算で与えられた打席数が少なすぎたことは、やはり前政権と前々政権は反省すべきだろう。(ただでさえパリーグワーストの打線だったので。)
話が杉本のことに偏ってしまったが、その杉本も好調を維持し続けられるとは限らない。快進撃中の上位打線を支えてくれた福田や宗もスランプにいつ陥るかも分からない。ここで私は単にネガティブになりたいのではなく、「打線は常に改良が必要」ということを言いたいのだ。
常に調子のよい選手を使っていくことが重要であり、また主要選手を安定して(離脱させることなく)起用することが大事だ。その意味でいうと、来田とラベロという新しいピースは大きい。
私の中では、今の来田はOPS .750前後くらい打ってくれる期待値だ。レフト・ライトというポジションが吉田や杉本と被るのは痛いが、吉田のコンディションも良くないようなので、レフト来田、DH吉田、ファースト・Tという布陣も面白い。(また、杉本ファーストもありえなくはない。)
ただし、守備・走塁の向上も考えたときに、1軍帯同でよいのかどうかは悩ましいところがある。身体はできているが、守備・走塁にしっかり2軍で取り組んだ方が長期的に良いと思われる。ただし、今の来田なら打つ方は1軍で経験をした方が伸びる。私の中では、打つ方の調子が良い期間は1軍で、悪くなったらズルズル行かずに2軍で英才教育を受けてもらう、という方針が良いと思う。
ラベロは、7月28日頃に来日したのでそろそろ隔離期間が終わる。打席での反応次第だが、2週間くらい2軍で調整してもらって、8月25日頃から1軍に合流するのが良いだろう。
来田とラベロという上積みはあるが、個人的に心配しているのは二遊間とセンター(福田)だ。
安達の調子が落ち気味(持病もある)、紅林はこれ以上の底上げは(今シーズンは)期待できない、福田も好調を維持し続けるのは難しそうな中で、彼らのバックアップがちょっと見当たらない。他方で、センターラインで永年の課題だった捕手については今年は心配していない。若月の状態が上がってきたのが非常に好材料で、伏見も打撃は上向きに見える。
4.戦略面(優勝するために)
繰り返しになるものもあるが、個人的にいくつか大事だと思うことを述べておきたい。(いやあ、本当に優勝したいなあ。)
①怪我人を出さないこと
優勝への最短ゴールは、怪我人を出さずに安定して戦うことだ。特に野手の主力選手の怪我人だけは防いでいかないとならない。DHを使ったり休養日を設けるなどして欲しい。
今この順位にいるということは戦力的に上位ということなのだから、慌てずどっしり構えればよいのだ。
②ソフトバンクを叩くこと
順位を争いそうなチームを直接叩くのがもっとも有効な戦略であるので、どのチームと優勝争いをすることになるかを見定める必要がある。そのチームがどこかというと、私の中ではソフトバンク一択。今の順位的には4位で、オリックスとは4.0ゲーム差があるが、やはり投手陣が常に安定していることと野手陣が万全で揃った時の火力が怖い。というか、私はソフトバンクは4位以下になるまでしっかり叩きたいと思っている。それくらい、CSの短期決戦で出てこられては厄介すぎる相手だ。
楽天・ロッテはソフトバンクよりは順位が高いが、楽天は投手陣が全体的に息切れしそうで、ロッテは逆に打者陣の調子が落ちてくるかなと見ている。この2チームよりも、打線が揃った時の西武の爆発力の方を警戒したい。(西武は西武で投手陣が全体的に苦しめの印象ではあるのだが。)日本ハムは打線の力がどうしてもワンランク弱いし、現状の位置を考えても優勝争いをする相手として睨むべきではない。
で、どうやってソフトバンクを叩くかというと、山本、宮城、田嶋をぶつけることだ。これは日程の組まれ方が良くないのだが、幸か不幸かソフトバンク戦は週末のカードが続く。したがって、山本・宮城・田嶋という表3枚をしっかりぶつけていきたい。山本はオリンピック後ということもあって次回登板日が難しいが、このことを念頭に置いて決めたいところだろう。
ソフトバンクを警戒すべしと述べたが、オリンピックでも言われていたように、柳田のコンディション不良による不調という要素もある。柳田が離脱することになれば、選手層が全体的に厚いチームとはいえ、さすがに影響は小さくない。ただし、有効な対策方法を見つけられずに柳田に打たれまくっているのがオリックスだ。この点は2014年頃から全く改善しないまま来てしまった。優勝のためには今シーズンの柳田の対策をしっかり練ることは欠かせないだろう。
思うに、強打者にはインコースというのがオリックスあるあるで、それが決まることももちろん多いが、柳田には全く通用していない。楽天の浅村などインコースが苦しめの打者には良い感じなのだが。私は、柳田にはインコースは見せ球にし、基本は外角低め勝負で、遅いボールも勝負球で使っていくのが良いと思う。ただ、今の柳田ならインコース多めでもよい。
・・・いつもこうなのだが、柳田のことはいろいろ語ってしまうなあ。今シーズンはそれほどだが、平常時ならそれだけ圧倒的な選手だ。打席での威圧感は2010年代でナンバーワンでしょう。(統一球時代とあまり被っていない恩恵もあるが。)
その柳田と同クラスのプレッシャーを感じたのが(日本ハム時代の)大谷だ。札幌ドームのレフトスタンドの深いところに突き刺すあの打撃は、本当に恐ろしかった。今MLBでHRを量産しているのは、私にとっては特に驚きはない。あまり大谷の起用法について書いたことは無かったが、打者と投手のどちらがポテンシャルが高いかと言われれば圧倒的に打者とルーキーの頃から思っていたので、「打者をメインとし、可能な範囲で投手もやれば良いんじゃない?」というのが私のスタンス。野球が球速を出すだけの競技だったなら投手も同等クラスなのだが、WAR(勝利)を稼げる(存在価値が高い)のは打者の方だろう。本当は「打者」ではなく「野手」として出れるといいんだけどね。
③酷使をしないこと
繰り返しにはなるが、今シーズンに「酷使してまで優勝するだけの価値がある」とは思っていない。今の戦力を維持して、必要な戦力補強を行っていけば毎年優勝が十分狙えるチームである。だから、今シーズンという短期的視野だけでなく、中長期的な戦いを見据えてほしい。そのために、酷使は絶対にしないでほしい。これは中継ぎ・抑えだけではなく、先発や野手もそうだ。
④野手の上積みを探すこと
野手では二遊間とセンターが非常に心配である。
ショートとセンターはバックアップが欠かせない状況で、セカンドは安達が長期離脱することは無いと思われるのであまり心配はいらないが、安達欠場時のサブがどうしても弱い。
外からの戦力を探ってもよいのだが、もうこの時期で難しい面が多いと思われるので、チーム内での戦力の上積みを探すしかない。(こういう時に今でも、原拓也がいれば・・・と思ってしまう。)
また、ショートは紅林で固定するのではなく、柔軟に見直していってほしい。
まとめると、野手を固定化するのではなく、様々な選手にチャンスを与えることで、しっかりと次に起用すべき選手を見極めておくことが重要だ。
なお、今シーズンの起用で、私は6月か7月には紅林を抹消して2軍で調整期間を十分取るべきだと再三書いてきた。今、内容がそこまで上がらない紅林とともに優勝争いを繰り広げるのはやはり不安に感じる。。
ちなみに、サードの宗は全く心配していない。唯一気になるのは死球の多さだが、最近は少し離れて打席に立っているような?
(余談)
それなりに長くなります・・・。
オリンピックが昨日2021年8月8日(日)に終わった。まずは、オリンピックの運営に関する当事者の方々に対して敬意を表したい。まだパラリンピックがあるので全く終わってはいないが、オリンピックが終わったことでひとまず安心という状況だろう。
一方で、なんとも書きにくいが「オリンピックは開催されるべきだったか?」という問いに対しては、私は「開催されるべきではなかった」というスタンスで全くブレていない。その理由等はこれまで散々述べてきたので割愛したい。
それではここで何を述べたいのかと言うと、大きく2点ある。
1つ目は、オリンピック関係者の感染者数430人という数字についてだ。全体数が自分の中で分かっていないのでなんとも論じにくい部分があるが、選手や関係者等を含めた来日人数がオリパラで10万5000人と言われているので、オリンピックでは、来日人数7~8万人+日本人数万人と考えると、10万人くらいの当事者がいただろう。その中で、430人というはむしろ感染拡大を良く抑止できた方だと思う。現場で運営に携われた方々の努力が窺い知れる。ホスト国として他国に誇れる内容であり、日本国民のひとりとして感謝の気持ちでいっぱいだ。
ただし、430人という数字は私が予想していたよりは少ない(想像以上に善処できた)というだけであって、一般的な感染レベルで言うと「非常に悪い」と水準だ。国内で感染状況を評価する際に使われる基準で「1週間で10万人当たりの新規陽性者数が25人以上 ⇒ ステージ4相当」というものがある。
オリンピックはざっくり2週間だったので、当事者を10万人として、「1週間で10万人当たり200人程度の新規陽性者数」という基準なのだ。最近だと東京都や沖縄県がこれに近い水準だ。これは全く「開催して良かった」と思えるレベルではない。まだこれから感染が発覚する人がいるはずであるし、何よりパラリンピックが終わるまでが非常に思いやられる。
2つ目は、たまに見かける「メダルもたくさん取れたし、やって良かった」という一文には、私は特に賛同しないということだ。仮にメダルが0個になるくらいだったら開催すべきでなかったということ?結果が良ければ何でもよいということ?そもそもメダルを取れなかった選手に対しても等しく敬意を持つべきなのでは?などと、非常に強い懐疑心とともに反論が浮かんでくる。「メダルラッシュになれば開催支持者が増えて、内閣支持率も上がる。」などというフレーズも、聞く度に有権者(国民)をバカにしているようにしか思えない(事実なら、だが)。
管理人さんお疲れ様です。
今年の後半戦は何が何でも優勝したいですね!
ただ,現状のチームは本当に選手層がペラペラで,二遊間のバックアップの大城も
故障してしまったので、これ以上のけが人は出さないようにしてほしいです・・・。
今年の好調の要因は、ここ数年のウイークポイントであった,
・センター、サード、キャッチャーの3ポジションのOPSが例年比で0.2くらい改善したこと
・宮城が山本レベルまで覚醒したこと
・杉本の覚醒
だと思います。
とくに杉本は伸びしろの少ない大社卒のドラ10選手がここまで急に打てるようになるとは
本当に想定以上ですよね。
ほかには、他チームの外国人があまり機能せず、例年付けられていた外国人の差が
生じなかったこともプラスに働いていると思います。
機能しているのは、ロッテのレアードマーティン、ソフトバンクのマルティネスモイネログラシアル
楽天の宋あたりでしょうか・・・
特に楽天は去年は枠の関係でウィーラーを放出する余裕があったのに、
今年は外国人が機能しておらず、結果的に大きな戦力アップがなかったのは
ラッキー要素だと思います。
ソフトバンクのレイは後半戦の驚異だと思っていましたが、
結果的に退団となってしまって、オリックスには幸運です・・・
(家族の早産とのことで、子どもさんのことは本当に心配です。)
そういう意味では、今年中になんとか優勝したいところです!
といっても、酷使に酷使で翌年からBクラス常連に戻っては意味がないので、
管理人さんのおっしゃるとおり、バランス良く戦ってほしいです。
ピジョンさん、お疲れ様です。
大城の怪我は非常に痛いですね・・・。(大城の責任ではなく)防げた怪我だったように思いますので一層残念です。
確かに今年優勝できなかったらいつするの、という要素は多いですね。
外国人の点など、改めてピジョンさんのコメントを見るまでは「どこも平等」くらいにしか思っていませんでした。
と言いつつ、やはり選手が健康で毎年プレーできるのが一番ですので無理をしてまでも優勝を狙うのではなく、そのバランスを重視して頑張ってほしいですね。
現役生活の長かった中嶋監督ですし、この点は特に期待できそうに思います。
あとはそろそろ中嶋監督への複数年契約提示の話も出てくるでしょうねえ。