6連戦の戦い方について考える(2020年8月3日)

パリーグファンにはすっかりおなじみとなった6連戦だが、やってみると良い点と悪い点、様々な特徴があると感じる。

私個人は、前々から6連戦提唱者だったので、割と好意的に見ている。何より、6連戦という対戦は相手とがっぷり向き合わなければならず、1週間を念頭に置いた戦略を考えるのが楽しい。ちなみに、以前に6連戦について述べた記事は以下である。(選手の負担を軽減する手段のひとつとして6連戦を導入してはどうか、という内容。)
プロ野球改革:日程とリーグ編成の見直しについて考える(2019年8月19日)

さて、実際に6連戦になり、私が強く感じたのはチームの力量や勢いの差が如実に結果に表れる、ということだ。特に私の贔屓のオリックスは悪夢の6タテをくらった一方で、4勝1敗1分けが2カードあるなど、浮き沈みが非常に激しい。

今回の記事で私が言いたいのは、「初戦を見れば大体分かる。そして、それを生かすべき。」ということである。オリックスのデータを踏まえて、以下考察したい。

1.データでみるオリックスにおける6連戦の初戦

オリックスの火曜日の先発は開幕からアルバースが務めてきた。その試合の結果と6連戦の星を簡単な表にすると、以下のようになる。

カード 火曜日のスコア アルバースの成績 6連戦の結果
ロッテ 6/23~ 5-6(負け) 6回4失点 0勝6敗
西武 6/30~ 2-3(負け) 4回2失点(自責0) 3勝2敗1分
日ハム 7/7~ 7-1(勝ち) 7回0失点 4勝1敗1分
SB 7/14~ 3-10(負け) 3回2/3 5失点 1勝5敗
楽天 7/21~ 10-3(勝ち) 6回2失点 4勝1敗1分

日ハム 7/28~

1-5(負け) 6回2/3 4失点 1勝4敗

赤字が(オリックスにとって)良い結果で、青字が逆である。(黒字にしたのは普通の結果。)

これを見ると、大体初戦とそのスコアを見ると、6連戦の結果が、感動的な精度で推測できることがわかる。(逆に、6タテをくらったロッテ戦は、「順当にやればいくつか勝てたはず。采配のひどさで6連敗したのでは?」という考えを強固にしてくれる。)

野球観戦に慣れているファンからすると、確かに1試合みればチームの現状の力の差が読み取れるのは合点が行くと思われるが、ここまで如実に6連戦の結果に表れるとは思わなかった。

2.初戦が6連戦の結果を表すことを、どのように解釈すべきか?

何が原因で何が結果なのかの正解を見つけ出すことは非常に難しいが、私なりの解釈を述べる。解釈には2点ある。



アルバースのピッチングは、その日の調子が大きくことなることがなく、非常に安定している。結果は様々だが、投げるボールの質やコントロールが日によって大きく変わることがなく、良くも悪くも非常に安定している。

だから、アルバースの投げる火曜日の結果を見ると、相手打線の調子が如実に分かる。(したがって、6連戦の結果が大体分かる論)

(さらに、今年のアルバースはちょっといい先発投手くらいのレベルの投球を維持しているので、オリックス打線が並より下であることを考えても、アルバースが十分な好投をしたときは相手打線の勢いが弱いと思われ、6連戦を大幅に勝ち越せる可能性を秘めている。)


初戦にアルバースが相手を抑える(あるいは打たれる)と、相手打線に勢いや自信を無くさせる(あるいは与える)ことになる。

だから、アルバースの投げる火曜日の結果次第で、6連戦の結果が大きく左右される。(原因論)


と、2通りの考え方があって、どちらの要素もあると思っている。

ただ、私としては①が80%、②が20%くらいかな、と思っている。つまり、「アルバースと相手打線のマッチアップの結果で、大体相手が分かる」という感覚だ。

続いて、「だから何?どうするのか?」を述べていきたい。

3.この事実をどう生かすべきか?

解釈には色々なものがあり得ると思うが、「アルバースの投げる初戦の結果を見ると、大体6連戦の結果が予測できる」のは客観的事実だ。

このことを、どう戦略に生かすべきだろうか?私が思うことは、以下である。

長い連戦の初戦は、安定した投球ができる先発投手を起用する。すると、初戦の結果を見て、6連戦の目標を立てられる。その後、その目標に応じた起用を心掛ける。

  • 例えば初戦が終わって、「このカードはキツイ。」と思えば、2勝(あわよくば3勝)を目標にする訳である。そうすると、勝てそうな展開で惜しみなく中継ぎ投手をつぎ込むなどの戦略を取れるわけだ。あるいは怪我等を抱えている主力を勝てそうな試合に集中させるという手もあるだろう。
  • つまりはゲームプランニングの立案につながる。
  • シーズンを戦う上で、「効率的に勝つ」ことは非常に大きな意味を持つので、この意義は大きい。

こんなことは今まで考えたことがあまり無かったが、6連戦になって初めて見えてきたと思う。

ただし、

  • そもそも初戦の結果に対する分析や戦略立てができないと何の意味も無いこと。
  • 安定した投手が投げることで、相手チームにも「自分の打線の調子がどんなものか」という情報を与えることになる。(相手チームの戦略立てにもつながる。)

ことを考えると、自チームの分析力が相手チームより優れているときに、安定した先発投手をカード初戦に持ってくることを意識すべきだろう。

で、現状のオリックスがそう(分析力が他チームと比べて優位か)と言うと、残念ながらそんなことはないと思われるので、むしろ今週から山本由伸が火曜日に投げることになったのは、その意味で良かっただろうと思う。

今年の山本は、良い時と悪い時がはっきりしている。投げ方が安定していないから、そうなって当然。そんな中で、今年はこれまでは圧倒的にカーブが一番安定していて軸にすべき球種と感じる。フォークは浮き沈みが激しく、カットボールはキレもコントロールもいまいち、ツーシームは今年はあまり落ちない、という感じだ。スライダーがもっと遅いといいのだけれど。ということで、今年は高め付近のまっすぐ+カーブのコンビネーションで組み立てていってどうかと思うのだけれど、なかなか私は見ていてもどかしい。

 

と、最後は本題から完全に脱線してしまったし、6連戦自体も8月25日(火)~のカードから3連戦になるようなので、その意味だとあまり成果が大きい考察ではないが、将来6連戦を戦うときの知見として記事にした。

ただ、「これから本当に3連戦にしていいの?」とは感じる。実際にシーズン中にプロ野球選手から新型コロナウイルスの感染者(陽性者)が出たわけだし、流動性は可能な限り抑えるべきではないだろうか・・・。まあセリーグは現状も3連戦だし、そんなものだろうか。

 

6連戦の戦い方について考える(2020年8月3日)」への1件のフィードバック

  1. 管理人様お疲れ様です。
    6連戦の考察、ありがとうございます。

    おっしゃるとおり、アルバースである程度状況が測れる面は有りますね・・・。

    特にオリックスの場合、アルバースのあとが、鈴木優、山崎福、榊原、
    正直四球が多く、投げてみないとわからない投手が続くだけに、
    アルバースで初戦を落としてしまうと、正直そこからの3試合で、1勝できれば上出来、という、
    初戦を落としただけで崖っぷち、のような厳しい状況に置かれているのが現状だと思います。

    もちろん、序盤4試合をうまく5割以上でいければ、土日の田嶋、山本が
    相手にプレッシャーをかけられるので、勝てているときはぐっと
    ムードが明るくなるのですが。

    K鈴木、村西が早々にローテ離脱した状況もあり、仕方ない面はありますが、
    6連戦のことを考えると。とにかく早く3勝する、を目標に、
    火曜日から山岡、田嶋、山本、アルバースを並べる選択肢もあったのかもしれませんね。

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