2019年シーズン反省会と来シーズンに向けて(2019年9月23日)

秋が来た

西村監督の続投や岸田の引退が正式に発表され、すっかり秋になった。

何より、オリックスはAクラスの可能性も完全に無くなった。例年のことにはなるが、私は非常に悔しい。

1.反省点を考える

この記事では、今シーズンがこのような結果になった理由や反省点を考えたい。(5位までは2.5ゲーム差だし、まだ最下位になると決まったわけではないのだが、もう気分は最下位フィニッシュである。。)

なお、まだシーズンは終わっていないので個人成績は確定していないが、「終戦」した今の時点の成績をもって振り返ることは、決して早すぎではないだろう。

1-1.外国人・・・ほぼ機能しなかったと言えるレベル

ロメロとディクソンが半シーズン強だけ一軍クラスの成績を残しただけであり、それ以外はほぼ戦力ならなかった。

・アルバース → ほぼ離脱。復帰しても良かったころのピッチングは見えなかった。
・モヤ → 守備が想像以上に粗かった。肝心の打撃もOPS .700レベル。
・メネセス → ドーピングで実働1か月程度で解雇。(成績も下)
・マレーロ → 超不振。ロメロ、メネセス離脱のチャンスを全く生かせなかった。
・エップラー → 2軍クラスの投球が続いた。

メネセスは、前年3AでMVPにも輝いた選手なので、怪我が無ければ主力級の活躍を見込めただけに非常に痛かった。(ドーピングありきの成績だったかもしれないので、ナンセンスだが。)怪我にドーピングに、ここまで戦力にならなかったのは、あまりに想定外であった。

1-2.とにかく打てないうえに、離脱者が多かった。

端的に言って選手層が薄い。言うまでもないのだが、打てる選手が非常に少ない。そのうえ、打てる選手が離脱したり不調になる事が多く、途端にチームの打力が著しく落ちた。

特に、

・忘れられがちかもしれないが、T-岡田がここまで戦力にならないのは厳しい。(マレーロも)

・また、「比較的」打てる選手が怪我で離脱することが多かった。
 (具体的には、大城、西野、安達。彼らでも控えと比べると「打てる」選手だ。)

1-3.シーズンをフルで出れる選手が少ない

シーズンフルでコンスタントに出場したのは、

・吉田正尚(文句のつけようがない)
・山岡(終盤不調はあったが、ローテを守り規定投球回を大きく超えた)
・福田(不調も長いが、休ませながら起用できないチームに問題がある)
・若月(フルで出たが、逆にその事実が最下位を象徴する)
・海田(4月中旬に登録後、安定した投球)

くらいで、彼らに続くのは

・山本(1ヶ月の離脱。また10日間抹消もあった)
・増井(不調による2軍降格)
・近藤(ほぼ1軍にいたが、シーズン終盤に練習中に鼻骨骨折。。)

だろうか。

その他の選手はシーズンの60%程度の稼働といったところだろう。離脱が多く、選手層の薄さを実際以上に感じた。

1-4.守備が悪い

今年のチームの守備は本当に悪かった。そもそも、守備のレベルが高いと言える選手が

・後藤
・安達
・西浦
・若月(スローイングに限る)
・大城(色を付けて)

くらいしかいない。今シーズンは記録上はエラーになっていなくても、まずい守備で投手の足を引っ張ったシーンが少なくなかったと思う。

ということで、打てないうえに守りも平均以下の選手が多いというのが私の結論なのだが、これは選手のポテンシャルだけが原因の問題ではない。

福良監督時代からの、複数ポジションを守れることが大事という謎の風潮が、チームに蔓延してしまっている。複数ポジションを一応守れる選手がいると起用の柔軟性が増し、チームに好影響を与えると思うが、そんな選手は一軍にひとりで十分である。

今のオリックスを見てみると、複数ポジションを”守らさせられている”選手がなんと多いことか。

宗:センター、ライト、サード
福田:セカンド、ショート
中川:ライト、サード、ファースト
大城:ショート、サード、セカンド
小島:内野すべてとライト、レフト(ユーティリティは小島だけで良い)
西野:サード、セカンド

とキリがない。シーズンによってポジションが変わる場合も非常に多い。

及第点レベルで守れる野手が9人いても、それは競合チームに対するアドバンテージには全くならない。特に今シーズンオフは、宗や中川や大城の守備位置をどこに固定(調整)するかという問題が生じる。これを今のままなんとなしに、”皆が複数ポジションを守れる”チーム作りをするのでは、ただの143試合を消化するだけのチームにしかならない。

個人的には、宗はサード、大城はショートで固定すべきではないかと思う。(外野をどうするかは置いておき。)また、中川は大学時代のセカンドで勝負して欲しいが。。

1-5.走塁死が多い

走塁死というよりも盗塁死が多かった。言葉を選ばずに言うが、本当にバカみたいに盗塁死によるアウトを献上した。私はこれには今シーズン、非常にストレスを感じた。

盗塁数を増やすことは野球というゲームを勝つための手段のひとつでしかないのだから、もっと盗塁という戦略について考えてほしい。(成功確率50%で盗塁を試みるのは、その賭けに行くだけのメリットが有るときに限るのではないか。)

盗塁数を増やしたければ、もっと”盗む”技術を高めないといけない。特に、配球を読んでの盗塁をもっと増やしてほしいと思う。(糸井がいたことが、どれだけ盗塁について満足を与えてくれていたのか、今シーズンは特に実感した。)

また、モヤが打者のとき盗塁の成功確率は非常に高くなると思うが、そういう打順を組むというような工夫もチームとして全く見えなかった。(あのリーチによるフォロースイングでは、捕手はなかなかまともに投げられないだろう。それはモヤという打者の長所のひとつなのだから活かしてあげないといけないし、そうすることで苦手のインコースが減ることにもなる。)

1-6.信頼できる中継ぎ・抑えがいなかった

私にとって、今シーズンの中で「●●が出てきたからこのイニングは大丈夫」と思えた継投はほとんどなかったと思う。本当に強いて言えば、海田(全体的に)、ディクソン(始めの数試合くらい)、増井(夏だけ)、吉田一将(シーズン終盤以降)、近藤(連投ではないとき)くらいだろうか。

しかし、これは完全に予想できたことである。前年(2018年)は酷使に次ぐ酷使で中継ぎ陣を焼け野原にしてしまったうえに、山本が先発に転向したのだから当然のことである。

※ただし、増井がここまで成績悪化するとは、2018年終盤が不安定だったとはいえ、私には予想できなかった。(クローザー失格クラスにはならないと思っていた。)

2.始めから分かっていたこと

ここでは、上で挙げたような今シーズンの反省点のうち、シーズンが始まる前から分かっていたことを書きたい。つまりは、何も対策ができなかった部分だ。

2−1.外国人4枠を有効活用できなかった。

エップラーが2軍のローテクラスなのはAAA時代の指標から分かっていたことだ。そのレベルの投手しか取れなかった時点で、今シーズンの見通しは非常に暗かった。

私としては、アルバース、ディクソン、新外国人投手の3人でイニングを食わないと、今シーズンはまともに投手陣が回らないと思っていたので、今シーズンの投手陣の苦しさはほぼ予想通りである。その当時の考察は、以下の投稿にて述べている。

①:2019年のオリックス投手陣の最適運用を考える:外国人先発3枚の必要性(2018年12月10日)

②:2019年オリックス投手陣の展望を考える(2018年12月25日)

③:タイラー・エップラー(Tyler Eppler)の獲得と成績について考える。(2019年1月16日)

①の記事で、外国人先発3枚をうまく抹消ローテを組むことで、打者用に2枠を残しながらイニングを食えるのではないかという提案をした。

②の記事は我ながら先見の明を感じる。この記事では外国人投手が330イニングを負担することを考えていた。

③の記事で述べたとおり、エップラーは2軍のローテクラスの投手であった。ということで実際も、アルバース+ディクソン+エップラーで140イニング程度しか負担できなかった。(もちろんディクソンが先発ではなく抑えというポジションであったことを忘れてはいけないが。)

結果、山本の圧倒的な投球や榊原の台頭があったにもかかわらず、投手陣全体では苦しいやりくりが続いた。(チーム防御率もリーグ5位である。)

2−2.中継ぎ陣の全体的なクオリティの低さ

1−6.で述べたことと共通するが、2018年に福良が投手を根こそぎ酷使したせいで、今年をまともなコンディションで迎える中継ぎがいるわけがないことは、十分予想できた。

にもかかわらず、投手陣全体の補強は特に無く、新たな若手の台頭も特に無かったため、全体的にひたすら苦しいやりくりが続いた。

アルバース、ディクソンが先発ローテを守れば、その分先発投手をブルペンに回すという運用ができたと思う。(K-鈴木や竹安は中継ぎをしていただろう。)そうなれば、ある程度安定した継投ができていたかもしれない。

2−3.捕手の打撃の低レベルさ

ドラフト2位で獲得した頓宮をサードに専念させた時点で、今シーズンの主力捕手は若月と伏見に限られていた。

伏見は2018年にOPS .700程度(約200打席)の成績を残した実績があり、一定の打撃は期待できたが、守備を考えると若月がメイン捕手になることは明白であった。

若月の打撃の向上を願って迎えたシーズンだったが、向上は全く見られなかった。さらに、伏見がアキレス腱断裂を負い、松井雅人を緊急補強したが、ただの”ベンチに居る控え捕手”としてしか起用できなかった。

結果、「9番・捕手」はOPS .500にも満たない(正確には OPS .470程度)選手の打席を見ることとなり、一野球ファンとしては非常に退屈であったし、オリックスファンとしては非常に悔しい思いを何度もさせられた。

2020年シーズンは、この点を絶対に解決しなければならない。が、そもそも伊藤をトレードで放出した時点でこれは予想できたことではないだろうか?私ははっきり予想していた。

トレード時の考察:伊藤光のトレード放出を考える(2018年7月10日)

この”無能トレード”を行ってしまったフロントや首脳陣は、この低迷を招いた張本人であることを自覚してほしい。何より、それにも関わらず捕手の補強をしなかったことが罪である。(むしろ、頓宮をサードに専念させたり、西村を外野に専念させるなど、むしろ捕手の層を薄くした。)

3.2020年シーズンに向けての補強戦略

多くのオリックスファンの方と同じ考えだと思うが、特に大きな補強ポイントは以下だろう。

・捕手
→頓宮に期待。ただ、二軍で捕手での調整を始めた矢先に骨折し、捕手としてどこまでできるかは未知数。伏見はアキレス腱断裂の大怪我だし、計算が立たない。あとは、FAやドラフトでの補強がどれだけできるか・・・。

・中継ぎ投手
→2019年シーズンに酷使された選手がいないおかげで、ある程度の成績の良化が期待できる。しかし、1枚くらいは補強したいところである。(ディクソンの先発再転向も考えるため。)

・打てる選手
→ファースト、DHで打てる選手が欠かせない。T-岡田の復活か新戦力が待たれる。

・二遊間
→全体的に物足りないが、休ませながら使えば何とかなる(と言えるレベルではあると思う。特に中川がセカンドに専念できれば。)

 

ということで、あえて具体的な個人名は出さないが、私はFAやドラフトや新外国人選手で、捕手、中継ぎ投手、打てる野手の獲得は欠かせないと思う。具体的な2020年シーズンの展望は、シーズンが終わった後にでもまた別の記事にしたいと思う。

 

1件のコメント

  1. 管理人さんお疲れ様です。
    今シーズンのまとめありがとうございます。

    とにかく、福良に任せた後遺症に悩まされた1年でしたね・・・。
    そして課題がとにかく多い!
    特にご指摘の通り、マルチポジション(大城を守備の負担の大きいショート、センター、セカンドのポジションで試合中にたらい回しするとか)、中継ぎ酷使(被害者多数)、など、
    福良がチームにもたらした損失が回復しきらず、響いた1年という印象です・・・。

    しかも外国人も総コケ、Tもだめ、新人も中川以外戦力にならず。
    このチーム状態のなかで、よく9月で借金4の状態まで持ってきたな・・・というのが私の感想です。

    采配面では、管理人さんが書かれていたとおり、無死からの盗塁死、2番打者が弱いなど、課題もありましたが、試合中にマルチポジションをたらい回すことが少しは減ったこと(あってもファースト⇔ライトとか、比較的負担の少ない変更だったと思います。)、
    中継ぎを酷使しなかったこと(酷使したくなるような頼れる投手もいませんでしたが・・・)
    など、総じてはうまく回していたのかな、と思います・・・。

    わたしは来季に向けてはサードに中川か宗、打てる選手を入れないと打線が組めないと思います。
    個人的には、サード中川、センター宗もいいのかと思いますが、これは首脳陣が
    動きを見て判断するところですね。(セカンド中川もいいと思います!。)
    あと、太田を最初サードで使って、守備よりも打撃を伸ばすとこまで伸ばしても面白いと思います。
    (大城はショートとしては打てるので、大きな穴ではないですし。)

    いっぽう、捕手のリード周りは改善が求められると思いにます。
    ソフトバンクが9回1点差、ホームランでサヨナラの場面でロメロに甲斐が内角を要求する
    姿を見て、オリックスだと絶対にできないリードだと思いました。

    ここからは全く想像の話ですが、おそらく、抑えるための最適解をチーム全体で考えていて、
    内角をせめて最悪の目が出ても、捕手だけの責任ではなく、チーム全体の責任として
    受け止める体制があるのかな、と見て思ってしまいました。

    オリックスの場合は、首脳陣が捕手にすべての責任を求めてきた(と思われる)ことが、
    「打たれたら投手のせい」といわんばかりの
    リードにつながっているのではないかと考えてしまいます・・・。
    (終盤はアウトローストレート、落ちる球、この2種類以外ほとんど見ませんでした。)

    若月のさらなる成長のために新しい引き出しを与えること、またDenaであれだけできている
    光をただ同然で追い出したことの上司としての責任を考えても、鈴木コーチは今年いっぱいで
    交代してしてほしいとも思います・・・
    (この辺はすべて素人の推測に過ぎませんが。)

    また、上位に進出しているチームは、外国人2名を打線の中心において、リリーフに2人外国人を
    配置していて、日本人の苦手(球を飛ばすこと、速い球を投げること)をうまく埋めていると思います。

    そういう意味では、ディクソンをこのまま後ろで使うほうが良いのかとも思いますが、
    ディクソンはそもそもリードに問題がある(ツーシームを使わない)のが先発で長い
    イニングを投げられない原因だと思うので、バッテリーコーチも含めて、来シーズンに
    向けて考えてほしいと思います。

    来季上にいくためには、タイトル争いできる
    外国人が2人くらい必要だと思うので、GMにしっかり仕事をしてほしいですね。

    最後になりましたが、ドラフト、戦力外の時期になりました。

    野手で見て、層がこれだけ薄いのに、高い確率で戦力外になりそうなのが、
    山崎勝、宮崎くらいしかいません。(ファンとしてこんな話をするのは辛いですが)

    オリックスファンに起用を叩かれがちなふたり、小島と鈴木についても、
    普通のチームならとにかく、とても小島やショートを守れる鈴木を戦力外と呼べる
    選手層でないのが兎にも角にも厳しいです。
    (彼らに伸びしろがどこまであるかと考えると厳しいですが・・・。)
    小島鈴木だけをユーティリティにして、あとは1ポジションに専念するくらいの
    腰を据えた起用をしてほしいと思います!

    あと、山崎福、吉田一、西野、小田、後藤、あたりの、比較的他球団から買い手がつきそうな
    中堅選手もダブっているので、大胆なトレードも模索する必要がありそうです。

    ドラフトも含めて、GMの手腕に期待したいと思います。

    いつも長文失礼します。また、シーズンの総括記事も楽しみにお待ちしております!

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。