まず、2017年シーズンに100イニング以上投げた投手
・・・の被OPSとイニング数を書き下してみる。
投手 イニング数 被OPS
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金子 184 1/3 .676
山岡 149 1/3 .689
ディクソン 136 .723
松葉 133 1/3 .743
西 117 2/3 .690
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合計 720 2/3 .702(平均)
チーム全体の投球回数が1275 1/3なので、上記の5投手で半分強;56.5%を占めている。
チーム全体の目標の被OPSをひとまず.680と設定したとき、残りの43.5%が被OPSを約.650に抑えなければならないことになる。(ちなみに、2017年シーズンのチーム全体の被OPSは、.709と計算された。主要先発陣の平均値とほぼ等しくなったのは、偶然なのだろうか?)
中継ぎ投手の被OPSは、数字のイメージがつくように、2017年シーズンに30試合以上登板した投手(先発なし)の成績を以下に書き下す。
投手 イニング数 試合数 被OPS --------------------------------- 平野 57 1/3 58 .697 近藤 55 2/3 55 .609 黒木 53 1/3 55 .587 ヘルメン 47 44 .720 小林 40 2/3 35 .704 金田 39 34 .717 大山 26 32 .576 --------------------------------- 合計 319 .660(平均)
ちなみに、チーム全体の全投球回数は1275 1/3だから、上記以外の投手が235イニング程度を投げていることになる。その投手層の被OPS平均値は求めないが、一般にフルで主力で活躍した選手ではないので、そこまで良い成績ではないだろう。
これらを考えると、現実的な目標として、先発投手陣が被OPSを.690程度、中継ぎ陣が平均被OPSを.650程度に抑えてくれれば・・・と考えたくなる。
また、小林、金田は被OPS.700台と、勝ちパターンの中継ぎとしては厳しい内容。(平野もほぼそうだったのかもしれないが、平野は特別!)大山は素晴らしい数字を残したが、2018年シーズンも同じような成績を残せるかは微妙だろう。(中継ぎ投手の成績予想ほど難しいものはない。)
ということで、前置きが長くなったが、2018年シーズンのおおまかな陣容を考えてみる。
2018年シーズンの主要投手陣
◆先発候補(11名) 金子、西、ディクソン、山岡、黒木、近藤、アルバース、吉田一、田嶋、K-鈴木、山本 新人投手や若手は、まずは先発で大きく競争してほしい。 黒木や近藤もまだ2、3年目なのにセットアッパーを続けると消耗が激しすぎる。 早めに先発で競争してほしい。 ◆中継ぎ候補 松葉、先発争いから中継ぎ、海田、大山、比嘉、山崎福 松葉は中継ぎで思いっきり真っ直ぐを投げるのも良いのでは。 ディクソンはそろそろ中継ぎになりそうな予感。 ◆抑え 増井
ということで、自分的な希望を込めた、投手陣スタッフの予想は以下の通り。
先発 金子、西、山岡、黒木、アルバース、田嶋他 中継ぎ 近藤、吉田一、ディクソン、松葉、比嘉、山本、K-鈴木 抑え 増井
投手陣は全体で14名とした。絶対的な選手はいないものの、全体的な層の厚さはここ数年の中で一番充実しているだろう。この投手層の厚さを生かすため、投手は気持ち多めに登録し、負担や疲労を分担した方が長期的にも良いと思う。上記の陣容で考えると、先発6人はひとり150イニングで900イニング、中継ぎ7人はひとり40イニング、抑え(増井)は50イニングを投げてくれれば良い算段だ。
(また、ルーキーの田嶋が1年間ローテを守ることを期待するのも求め過ぎで、実際は色々な投手が合間に投げるだろうと思うので、田嶋「他」とした。そう考えると2017山岡は凄い。)
中継ぎは、勝ちパターンを固定しないで、ローテーション制のようにして各選手を起用。(そもそも勝ちパターンを固定するような投手起用は、セットアッパーの使い潰しにしかならないと常々思っている。。)また、山本とK-鈴木を比較的ロングリリーフ要員とする。
山本は非常に期待が大きいが、まだ先発では早い気がする。というのも、タイミング(間)を変える変化球がない。(あくまで2017年シーズンの話だが。)スライダーもスプリットも球速が速く、真っ直ぐと同じ間で対応できてしまう。ブレーキの効いた球種が無いと、長いイニングは投げられないだろう。かと言って、二軍レベルだとやることが無さそうなので、一軍のリリーフで経験を積むのはどうだろうか。
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