我がオリックスは、3月・4月は26試合を消化して、10勝15敗1分という数字に終わった。これは妥当なのだろうか。
結論から言うと、全く妥当とは思っておらず、勝敗が逆でも不思議ではないと思っている。根拠は以下の通りである。
- 3月・4月のチームOPS .651、被OPS .676を考えると、OPS型ピタゴラス勝率(興味のある方は拙文: https://yakyu-blog.com/?p=41 を読まれたし。)で考えると、4割6分の勝率(12.0勝)であって不思議ではない。にも関わらず実際は10.5勝しかできていないのは、用兵が下手ということである。投打の力量を考えれば、もっと勝てるはずなのであり、投げさせるべき投手を投げさせるべきタイミングで起用できておらず、打てる打者と打てない打者の組み合わせ(打順の組み方)などの得点効率が悪いのだ。
⇛ 用兵の悪さで1.5勝を損。(A) - 以下の通り、采配で落とした試合がある。ただ、③はそこまで勝率を落とす采配でもない(ただし、疲労を蓄積させ、後に尾を引くような采配)。采配の悪さで2勝を損と言いたいところだが、ちゃんと采配していても逆転された可能性はある。結論は少し控えめにしておき、
⇛ 采配の悪さで1勝を損。(B)
①4/1 ソフトバンク
ノーアウト二塁から宗と伊藤にバントさせようとし、相手投手を楽にさせる。宗はスリーボールからバント、伊藤は猛チャージの中バント失敗。以上、得点を拒否しに行くスタイルにより敗北。
詳細: https://yakyu-blog.com/?p=338
②4/20 楽天
好調のディクソンを5回2/3、76球で降板させる。中7日での登板で、次回登板が中5日であるという状況を考えても、少なくともあと1イニング(100球)は行けただろう。ボールも良かった。
詳細: https://yakyu-blog.com/?p=402
③4/29 ソフトバンク
山岡を6回100球で降ろし、7回山本、8回黒木、9回増井で逃げ切ろうと目論むも、8回黒木が打者4人に対して犠打のアウト1つしか取れず、8回途中から増井を投入。8回は増井が抑えるものの、9回に続投した増井が追いつかれる。その後10回は吉田が打たれ、負け。また、終盤チャンスの場面で山崎に代打を出さないなど、ツッコミどころ満載。
最後に、調子の悪い野手(安達、大城、宗)を使い続けるという、起用の悪さも目立つ。もっと相性や調子を考えて控えや二軍の選手も起用(福田、武田、西野)できていれば、穴をより埋められただろう。本来はもう1勝くらい期待できるOPSになったのではないか。
投手陣を考えても、オープン戦から内容のパッとしない小林と金田を起用し、吉田や比嘉や海田など実績のある投手を2軍スタートとさせる。一部の勝ちパターン投手を使い潰し、結局しわ寄せがくるなど、被OPSを1勝分は下げたと予想。
以上は感覚ベースの話だが、OPS .670、被OPS .650 は実現できたのではないかと推測。これはピタゴラス勝率的には勝率5割3分(13.8勝)に相当する。
⇛ 起用の悪さで1.8勝分を損。(C)
以上、(A)〜(C)を考え、本来はプラス4.3勝できたと考える。つまり、10.5勝(10勝1分)ではなく、15勝するだけの力は本来あったと考える。ただし、これは後から振り返っての理想からみた結果論に過ぎない。つまり、常に最善手が打てるわけではないので、15勝まで求めるのは酷である。それでも、13勝(勝率5割)程度は十分に期待できた、と断言したい。
「福良監督の采配で負けた試合と本来期待できた勝ち数を考える(2018年3・4月)」への25件のフィードバック