日本時代を振り返って
私が(昨シーズンまで)個人的に最も応援していた選手・・・それは平野佳寿である。2006年のルーキー時代からずっと応援してきた。ルーキーイヤーは故・中村監督による無茶な起用に耐え、2007年はコリンズ監督にも期待されたもののエースにはなれず、2008年は肘の手術、2009年は逆流性食道炎があった。2010年に岡田監督になり中継ぎに転向。2010年シーズン当初は確かビハインドやロングリリーフだった。その後、森脇時代からクローザーとして長年チームのブルペンを支え続けてくれた。
ルーキーイヤ?だったかなあ、90球くらいで完封した試合や、クルーンから清原が逆転サヨナラ満塁ホームランを打った試合での完投も印象的だった。また、中継ぎ転向してすぐのピッチングは圧巻だった。2010年は西岡や中島との対戦がとても面白かったと振り返って思う。2011年だったかなあ、西武と競っていたシーズンで、西武相手に平野が6回途中からリリーフ登板して、8回まで投げきって無理矢理勝った試合があった。これでゲーム差をつけたと安堵していたら、なんと岡田監督が翌日の試合も平野を投げさせて、流石に打たれたのも懐かしい。その後、統一球時代を経て、2013年以降は成績がイマイチなシーズンもあった。そんな中、2014年シーズンは国内FA権を獲得するも残留。2016年のピッチングはまた凄かったなあ。
と、思い出を書き連ねるのがこの記事の目的ではなく、MLBでの平野のここまでの大活躍について考えてみたい。
MLBでの成績
各種指標は6月5日(日本時間)のデータ。主なデータはFan graphsより抜粋したつもりである。
- ERA 1.82、被OPS .513という素晴らしい数字。
- スイング空振り率12.5%。
- ゴロアウトがフライアウトの1.5倍。
- 左バッター相手の成績のほうが悪い。
- 特にスプリットの場合、打球のうちゴロ率が60%。
- スプリットの被OPS .300。空振り率18.7%。
- したがって、逆に見ると真っすぐはそこそこ打たれている。
- KBBも素晴らしい(〜4)。
- 真っ直ぐ55%、スプリット45%という球種割合。
- 真っ直ぐのスピード、回転数はMLB平均よりわずかに劣るくらいのレベル。
- BABIPが .220と低い。また、HARDが36%と高いため、捉えられた当たりが正面をつく幸運があったと言える。そのため、今後、成績の多少の悪化が予想される。
したがって、NPB時代よりもMLB時代のほうが成績が良いのは、スプリットが非常に効果的な武器になっていることが大きい。今後もある程度活躍できると思うが、ここまではラッキーな面もあるので、長いスパンで見たら多少成績が落ちて不思議ではない。
また、実際の投球を眺めると、初球などは特にキャッチャーがストライクゾーンギリギリに構えるのではなく、ボール1個分くらい中に構えている事が多い。スプリットを見せながら、どんどん勝負ができるという点が好成績に繋がっているのだろう。
まだまだシーズンは長いので(ポストシーズンも考えればなおさら)、1年間頑張ってほしい!
「平野佳寿の活躍を喜びとともに考える(2018年6月7日)」への20件のフィードバック