開幕からずっと一軍に登録されていた小谷野が、2018年6月27日登録を抹消された。とうとうその時が来たか、という感じだ。
多くの記事を読むと、抹消の理由は「下半身のコンディション不良のごまかしが効かなくなってきた」とのことだ。本人からこのような言葉が出るということは、相当に状態は良くないのだろう。
以下のグラフを見ていただきたい。抹消されるまでの成績推移のグラフである。赤線がOPS、赤点線が直近30打席の平均OPS、青点線が直近30打席の平均の打席あたりの被投球数である。私は、この打席あたりの被投球数という指標を重視している。
130打席目あたりから、打席あたりの被投球数(青)が一気に減り、OPS(赤)も下がる様子が顕著になっている。これは、早いカウントから甘いボールを捉えられず凡打になっている状態と考えられる。カウントボールを捉えられないということであり、”異変期”と言える。
ちなみに、130打席目あたりは5月12日だった。あのGWの9連戦が終わった後であり、疲労が溜まってきて、調子が落ちたものと思われる。
そして、210打席目あたりから、打席あたりの被投球数(青)が増え、OPS(赤)も下がりはじめた。これは6月7日頃にあたる。カウントボールに手を出すことができず、追い込まれてから凡打を重ねる状態であり、”不調期”にあたる。これは、蓄積した疲労が耐えられないレベルになった、ということだろう。したがって、このタイミングでリフレッシュすることができるのは、非常に良い決断だったと言える。
しかし、私が言いたいのは、またこのブログでも再三指摘してきたのは、(130打席目あたりの)絶不調モードに入ったタイミングで、休ませたりすることができたはずでは・・・ということだ。この130打席目の試合のあった5月12日の試合から抹消されるまでの113打席で平均して、出塁率 .270 、長打率 .208、OPS .478 という恐ろしい絶不調であり、とても出場が勝利につながるような状態ではなかった。
終わったことばかり言っていてもしょうがないので今後についても簡単に触れておく。体調が万全であるならばOPS .700前後の活躍は期待できる選手なので、リフレッシュして一軍に帰ってきてもらい、中島や西野の調子が落ちてきたタイミングでうまく分散して起用できれば良いのではないかと思う。
「小谷野栄一の登録抹消を考える(2018年6月28日)」への3件のフィードバック