小谷野栄一の2018シーズン成績推移
小谷野のここまでを簡単に振り返ると、4月は比較的好調だったものの、5月から数字が落ち始めたという印象だ。特にシーズン序盤は粘る打席がかなり多く、四球を多く選んでいて、打撃スタイルを変えたのかと思ったくらいだったのだが、現在(6月17日時点)の成績は、出塁率 .307、長打率 .279、OPS .585と、残念ながら主軸とは到底思えない数字が並ぶ。
ファンからすると、小谷野は休ませながら起用してもいいのではないかと常々思ってきたのだが、ここまでの打席数229は、吉田、ロメロ、安達に次いでチームで4番目に多い数字である。これからも分かる通り、常に多くの出場機会が小谷野に与えられてきた。しかし、実際の打席成績(数字)を見ても、小谷野にここまで多くの出場機会を与えたことはチームとして賢い選択であったとは到底言えない。
印象で語るばかりではなく、実際の数字を見てみよう。以下のグラフをご覧いただきたいのだが、これは小谷野のOPSの推移であり、横軸は打席数である。赤の太線がOPSであり、緑の波線が直近20打席のOPSである。
これを見ると、5月の初旬頃まではOPSが .700あったものの、単調に下がっていき、とうとう6月中旬からはOPS .600を下回っている様子が見て取れる。
特に、5月中旬〜の不調期に多くの打席に立ったのは、本人にとってもチームにとっても、メリットがなかったと言える。
不調の原因① 疲労
指摘するまでもなく、まず考えられる原因は疲労である。小谷野にとって、2018年は38歳になるシーズンだ。身体もそこまで大きい方ではなく、多くの試合で内野を守っている。DH出場もたまにはあるが限定的だ。開幕してから、4月はそこまで疲労は無かったものの、GWの連戦で一気に疲労が蓄積した・・・というような仮説が容易に立てられる。
やはり、もっと休ませながら起用するべきではないのだろうか。
不調の原因② マレーロの抹消
この記事でもっとも指摘したいことは実はこれなのだが、小谷野の数字が落ちる期間とマレーロの抹消期間はかなり一致している。
マレーロの抹消期間: 5月14日〜6月3日 + 6月14日〜(現在) と上のグラフを見比べていただきたい。どうだろうか?私の指摘は、かなり的を得ているのではないだろうか。
なお、マレーロが登録されていようがいまいが、小谷野はほぼ常にスタメンだったので、マレーロが登録されていることで出場機会が分散され疲労が軽減された、ということは特になかった。
考えられるのは、相手チームのマークの集中である。マレーロが抹消されていれば、マレーロの対策をする分を同じ右バッターの小谷野(しかも5番以降のポイントゲッターの打順)のマークに充てられている、ということではないか。
提言
①マレーロ、中島を登録せよ。(抹消しない)
②小谷野の疲労が溜まらないように、うまく出場機会をセーブしながら起用せよ。
要は、ポジションの被るマレーロ、中島と併用し、小谷野に疲労がたまらないようにすればいいだけの話だ。サードには西野もいる。
というか、2017年シーズンの成績を考えても、本来はマレーロと中島をメインにすべきであり、小谷野は控えや代打になるのが普通だと思うのだが、福良監督は不調でも何でも、どうしても小谷野を起用したいらしい。誰も得していないのに、なぜこうなってしまうのだろうか。。非常に不思議である。本人のためにも、コンディションの良い状態で野球をさせてあげるべきであろう。
「小谷野栄一の成績推移と起用法を考える(2018年6月21日)」への13件のフィードバック