前回のまとめ記事(オリックス投手陣の捕手別成績(2018年5月19日まで))を投稿してから、思ったより間が空いてしまったが、恒例の捕手毎の投手成績をまとめてみた。(2018年6月9日までのデータ)
1.全体
伊藤:若月:伏見:山崎 = 9:50:8:33くらいの比率でマスクを被っている。前回と比べて、捕手間(若月と山崎)の成績にそこまで差が無くなってきた。イニング数が増え、統計母数が増えたことが理由だろう。アルバース(若月が専属)を除けば、若月の時と山崎の時で、投手成績は更に似たような数字になるだろう。
しかし、ひとつだけ顕著に差が出ている特徴的なデータが有る。それは、死球数である。若月の場合は大体3試合に1個程度であり、これは現時点でのNPB平均と同じくらいの数字だ。一方、山崎の場合はなんと20試合に1個程度という低頻度である。死球が多いのも考えものだが、少なすぎる方が反省・検討の余地がある。山崎はもっとインコースに食い込むボールを使ってもよいのではないか?
個人的なイメージだが、山崎のリードは、左バッターに対して右ピッチャーのスライダーを投げる割合、右バッターに対してインコースを投げる割合が少ないと感じている。ただ、山崎は若月と比べて中継ぎ投手と組む頻度が高いので、アウトコース主体になる傾向は当然だとは思う。
2.先発投手
<西>
若月と組んだときの球数の少なさ、被OPSは超エースクラス。9回130球で1、2失点に抑えることが出来る数字だ。一方で伊藤と組んだときは球数が多くなるし、山崎と組んだときは被ホームランが増える。
⇛若月と組むべき。
<山岡>
ここ数試合、納得の行くピッチングが出来ていない。2017シーズンも伊藤との相性が良かったし、伊藤と組ませてあげたいと思うが。。。キャンプ、オープン戦から伊藤と試していた右バッターのインコースへのスライダーも全然使えていない。
⇛伊藤と組ませるべき。
<アルバース>
若月だけとしか組んでいないが非常に優秀。四球が少なく、長打もなかなか打たれない。7回110球2失点が常に期待できる。
⇛今後も引き続き若月と組むべきと思われる。
<田嶋>
田嶋も若月のみとのバッテリー。直近の試合(参照:ゲーム感想(20180603 オリックス vs ジャイアンツ) 本当に中継ぎ陣のおかげ)では、若月のリードがうまく行っていない面が出ていた。
⇛山崎か伊藤とも組んでもらいたいが。
<金子>
伊藤とのバッテリーが優秀だが、山崎と組んでも見れる数字になってきた。ただし、これは本人のフォーム調整の結果によるボールの質の向上が要因だろう。
⇛やはり、伊藤と組むべきだと思うが。
<ディクソン>
うーん、全体的に被本塁打が多すぎる。若月のときも山崎のときも、スライダー(カットボール)を痛打される場面が目立つ。ナックルカーブのキレもイマイチで、ちょっと決め球というレベルではない。しかし今年はチェンジアップが良いので、それを主体にし、ツーシームも大胆に使っていけば、もっと楽なピッチングができると思う。
⇛誰と組むという話ではなく、球種配分を見直すべきだ。
3.中継ぎ投手・抑え
<吉田>
誰と組んでも非常に安定している。投球の軸となるまっすぐが強く、球筋も安定しているから、この結果も頷ける。
⇛誰と組んでも大丈夫。なお、伏見のときはスライダーもうまく使って、球数少なく打ち取っているように感じる。
<増井>
5月、6月の絶好調男だ。ただ若月との相性は良くないようだ。
⇛山崎、伏見と組むべき。
<黒木>
若月との好相性が目立つ。若月は黒木のスライダーの使い所がうまいと感じる。
⇛若月と組むべき。
<澤田>
誰と組んでも良さを引き出せる。澤田もコントロールよく、真っ直ぐが安定しているから誰と組んでも大丈夫ということだろう。
<近藤>
山崎とのバッテリーは正に無双という感じ。打者23人に対し、単打1本、四球1個という恐ろしい数字だ。どうしてここまでの好成績になるのか、自分では理由がわからないが、近藤と山崎が組む場面は非常に興味深く観戦したいと思う。
⇛山崎または伏見と組むべき。
<山本>
やはり安定。山崎とのバッテリーは、球数は少ないのに四球がそこそこある。入り球の選択で、投げにくくさせていることはないか。
4.総論
山崎は先発投手とのバッテリーで満足の行く指標を残すことはできていないが、中継ぎ陣とは高相性の場合が多い。バッティングも考えると、試合終盤の抑えキャッチャーとして起用してはどうか。
伏見は捕手としての出場機会が少なく、ここまで出番を与えないのなら二軍でマスクを被らせたほうが本人のためかもしれない。
したがって、若月・伊藤・山崎の3人体制を提案したい。
・若月 → 西、アルバース
・伊藤 → 金子、山岡、ディクソン、田嶋
・山崎 → 抑え捕手
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