全国のオリックスファンが感じている感情・・・それは絶望、落胆、怒り、失望といった類の感情であろう。自分もこれらの感情すべてを感じている。本来であればAクラスに入れる戦力はあると思うが今の選手の状態、監督の力量を考えると、とてもでないが無理をせずに、育成のシーズンに切り替えるのがいいと思う。この記事では、シーズン残りをどのように過ごすべきか考えてみたい。また、ここまでの経過を反省とともに振り返りたい。
◆新外国人選手について
アルバースを獲得し、ディクソン、ロメロ、マレーロの4名のみで戦うという方針は、これはどうだっただろうか。個人的には先発投手2名、強打の野手2名ということで、納得はしている。しかし素朴に思うのは4名だけということで競争原理が全く働かないことである。中継ぎ投手をひとり獲得しても良かったかもしれない。
◆補強について
捕手は若月を育てる方針らしいので、FAで獲得してしまうと支離滅裂になってしまう。抑え投手は平野がメジャーに挑戦したものの、増井を獲得。そして、二遊間を守れる大和は獲得に乗り出すもDeNAに敗北。しかし、大和のような打てない選手を獲得しても(とは言ってもオリックスの殆どの選手よりマシな数字なようだ)、あまり意味はなかっただろう。
◆ドラフトについて
田嶋は期待通り。(高めの)まっすぐでどんどん押せばいいのに、変に変化球勝負にするから、苦しいピッチングになるのだ。K-鈴木は期待はずれだが、フォームを改良すればこれからボールが良くなる。2位で内野手の即戦力は残っていなかったし、納得の指名。福田は一番アレ?という感じ。打てないのはまだ想像できたとしても、守りの動きが期待から外れているのはどういうことだ。ただ、キャンプでしっかり守備を鍛えらていたのだろうかという疑問も湧き上がる。ドラ8の山足が思った以上に良かったが、打つ方はあまり期待できない。ただ、盗塁技術は優れており、選球眼も悪くないため、指名順位を考えると控え選手としては非常に良い指名だったと思う。
◆宗のセンターコンバートについて
キャンプに入って、突然のコンバート。現状を見ていると、この選択は正解だったようにはあまり思わない。
理由1:外野の枠が全部埋まってしまい、競争が全く発生していない。また、外野の守備全般が壊滅的。
理由2:二遊間の打撃が壊滅的。ある程度打てる宗ならば、セカンドだったらまだ目を瞑れたのではないか。
また、宗に関しては他球団のスコアラーがよく勉強しているとつくづく思う。ここまで対戦したチームは宗の弱点をよく攻めている。(インコースまっすぐ、落ちる球)
◆投手陣の編成について
早々に松葉、吉田を先発争いから脱落させ、二軍調整で先発調整をさせたと思ったら、一軍に上げて中継ぎで使うのはどういうことだ。始めから先発になれなかったら中継ぎで、としておけば一軍の層が厚くなったのではないか。更にいうと、自分は近藤、黒木にも先発挑戦してもらいたいと思っているくらいだ。
大山、海田、比嘉は開幕一軍で良かったと思うのだが、オープン戦からぴりっとしなかった小林、金田を一軍に入れたのはどういうことだ。澤田だって、開幕一軍だったが、3カード目の最終戦まで投げなかったし。実績、経験があってそれなりのボールを投げている選手を二軍に置いたままにするのは、敗退行為だ。
◆提案の骨子
このチームが優勝するためにはこんなスタメンを組めないといけない。
- ピッチャー 抑える
- キャッチャー 打てる、走れない、すごく守れる
- ファースト すごく打てる、走れない、守れる
- セカンド 打てる、走れる、守れる
- サード すごく打てる、走れない、守れる
- ショート 打てない、走れて、すごく守れる
- レフト すごく打てる、走れない、守れる
- センター 打てる、走れる、守れる
- ライト 打てる、走れる、守れる
- DH 打てる、走れない
というのに、現状は(今後一年トータルの成績で考えたとして)以下のようなものだろう。
- ピッチャー そんなに抑えられない
- キャッチャー 打てない、走れない、守れない
- ファースト 打てない、走れない、守れる
- セカンド 打てない、走れない、そんなに守れない
- サード そんなに打てない、走れない、守れない
- ショート 打てない、走れない、守れる
- レフト 打てる、走れない、守れない
- センター 打てない、走れない、そんな守れない
- ライト 打てる、走れない、そんな守れない
- DH 打てる、走れない
今シーズンは、2019シーズンに向けて、以下の内容を念頭に置いて育成の采配・起用を行うことを提案したい。
◆提案1 吉田のサードコンバート
吉田正尚はサードにコンバートせよ。走れないし守れない選手なのだから、サード等の守備の比重の少ないポジションを守るのに適している。また、本人の負担も考えたい。
◆提案2 宗のセカンドコンバート
内野を守れるんだから、内野で育てよう。せっかく打にポテンシャルがあるのだから、内野を守れたら層が厚くなるだろう。浅村をセカンドで育てた西部を見倣え。なお、宗はショートを守れるほどの守備センスは無いと思われる。
◆提案3 ショートを育てる、獲得する
現状、一軍レベルの戦力になり得るショートは、期待値込みで、安達が昔のように戻るか、福田が水に慣れた場合くらいではないか。2018ドラフトは有望なショートの獲得が急務である。
◆提案4 一軍で打てないと思われる選手の指名はやめる
野手は打ってナンボ。打てないのであれば、よっぽど一芸に秀でた選手でないと、指名する価値なし。また、指名した後もまずは打てるように育成する。走る、守るよりも、まず打てる事が必要。走るのと守るのは、足と腕があれば最低限のことはできる。打てない選手は、どうせ打てないくらいなら、フォームを一度ぶっ壊した方がよい。ただし、捕手だけは打てることは必要条件ではない。捕手として守れることの方が遥かに重要である。
◆提案5 複数ポジションを守るのはごく一部の選手だけでよい
ひとつのポジションに意識を集中した方が個人の成績に好影響なのは明らか。監督が采配のバリエーションを増やしたいがために複数ポジションを掛け持ちさせるのは、結果として誰も得していない事が多い。
◆提案6 ドラフトは即戦力にこだわるな
まとまっている選手を「即戦力」と無理やり表現するのはやめるべし。世の中は即戦力にあふれているわけではないのだから、伸びしろやポテンシャルを考えて、センスの有る選手を指名すべし。下位指名ほど、素材型や身体能力に優れた選手を獲得すべし。とにかく、「センスがある」とスカウトが判断した選手を獲得すべきであり、「まとまっている」とか「ある程度できそう」で判断してはならない。足りていないポジションがあるのであれば、外国人選手を獲得してきたほうが早いし、無理に即戦力もどきを獲得するより遥かに即効性もあり費用対効果が良い場合すらある。
◆提案7 一軍の勝利に貢献できない選手は戦力外にすべし
高卒=入団6年、大卒・高卒社会人=入団4年、大卒社会人・30歳以上=入団2年で見限るべし。したがって、現時点での2018シーズン終了後戦力外候補は以下の通り。
- 山田
- 飯田
- 縞田、鈴木昂平、小島、小谷野
- 宮崎、小田、杉本
◆提案8 投手は酷使するべからず
一軍に登録される投手というのはせいぜい13人だ。ということは、ドラフトで獲得した投手が毎年1名戦力になれば、それでまず回るのだ。一番やってはいけないのは、一部の選手を酷使し、使い潰すことである。特に中継ぎ投手は疲労が溜まらないように、これでもかと言うくらい大事に扱う必要がある。
◆提案9 補強ポイント
- 外野で打って走れて守れる選手2名
- ショートで打って走れて守れる選手1名
- ピッチャー いくらいてもいい
- 捕手は、伊藤で十分だと思っている。
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