「女性専用車両」は鉄道会社の欺瞞でしかない

1.最近「女性専用車両」がホットだ。

女性専用車両に乗車する男性(とその動画)が最近注目を浴びている。一部の女性が、特に筋の通った理屈もなく、小学生のように降りろと大声で繰り返す様子を見ていると、こうも残念な人間がいるのかという気持ちになる。ただし、元凶がどこにあるかといえば、間違いなく「鉄道会社」であり、糾弾されて然るべきは「鉄道会社」である。降りろコールを繰り返す様子を動画で晒されるという憂き目にあった女性は、常識ある人間からの嘲笑をインターネットを通じ日本中から浴びているに違いないのだが、彼女たちはある意味被害者であり、悪いのは「鉄道会社」に他ならない。

2.なぜ女性専用車両は「鉄道会社の責任」なのか。

  • そもそも痴漢(と痴漢冤罪)がなぜ発生するのか。それは、電車が混雑しているからだ。人と人とが密着しないとならない密度が根本的問題なのであり、もし人と人とが接しなくてよい密度が実現されていれば、痴漢(わざわざ別の人間に接触している人間)はまず発生しない。(混雑していない電車で痴漢をやるような人間は、TPO構わずどこでも痴漢に及ぶだろう。)
  • そこで、痴漢を無くすためにどうしたらいいでしょうか?という問題が出題されたら、普通は「満員電車を解消する」ことを考える。あるいは、「監視カメラを車内に設置する」とか「私服駅員が見回る」とか。
  • にも関わらず、現在の状況は、以下のようになっている。
    鉄道会社「ごめん、どうやっても満員電車解消できないから我慢して。」

    鉄道会社「その代わり、女性専用車両っていう名前の車両を1両作ったから、痴漢怖い女性とかはそれに乗ってね。電車を利用する女性全員が乗れるスペースはないけど、1両作っただけでも良しとして。」

    鉄道会社「男性の皆様はご協力をお願い致します。(男性はその車両は乗っちゃだめだぞ。だって女性専用だから。男女同じ料金払っている公共交通機関だけど、1両くらい女性専用にしたくらいでごちゃごちゃ言うんじゃないよ。)」
  • つまりは、満員電車を解消するビジョンもなく、沿線の開発を繰り返して路線をひたすら拡大してきた無能鉄道会社、あるいは、いくら満員電車が発生して人間が押しくら饅頭みたいになって、それにより痴漢が誘発されても、満員電車を解決することのできない鉄道会社が、「女性専用車両」というネーミングを掲げて、己の無能さ又は非人道性を隠しているだけにすぎないのだ。(あるいは本当は、鉄道会社すら人口の集中化に効果的な施策を打つことのできなかった行政の被害者であるのかもしれないが。)

3.女性専用車両で改善してほしいこと。

  • 女性専用車両を時間で区切って設定するのはどういうことだろうか。どんな路線でも主要な駅があり、それを過ぎるとガラガラになることは珍しくない。そんな車両でも、平日朝の決まった時間は必ず女性専用車両なのはナンセンスだと思う。(こんなガラガラなのになぜ女性専用車両とかやる意味があるんだ、と思うケースが有る。)「○○駅〜●●駅の区間で」のような区間ベースに加え、時間で区切ってあれば納得なのだけど。
  • 「女性専用車両」というネーミング。こんなネーミングをするから、性差別の元凶になるのだ。

4.自分なりの満員電車解決策

  • 自分だったら、時間をずらして通勤・通学する人にキャッシュバックでも何でもする。朝、激混雑の駅のプラットホームを眺めると、特にホームドアが設置されていない駅は、駅員がこれでもかと言うくらいびっちり配置されている。確かにどこで痴漢が起きたり、気分が悪くなった人がいたり、喧嘩をおっぱじめる人たちがいても全くおかしくない世界だから、人はいくらいてもいいだろう。ただ、そんなことに人件費を使うくらいなら、金をバラまいて人々の動く時間帯を操作した方がよっぽど効果的だ。
  • 毎朝7時までに○○駅に到着したら1ポイントが貯まって、10ポイント貯まったら1000円分の電子マネーバック!とか。
  • 空いている時間帯に乗ったら電子マネーバックとか。
  • あとは、平日を一日丸々休みにして、土曜日を営業日や授業日にした会社や学校に何かプレゼントするとか。

5.満員電車解消のために行政に期待したいこと

  • 勤務時間、開校時間の分散(フレックス制の導入)
  • 週に1回は在宅ワーク条例(法律)の制定
  • 地下自転車トンネルの整備(ポケモンみたいな笑)
  • 企業や学校の郊外化(都心にある高校って、アクセスの便利さ以外に都心にある意味があるの?)
  • 都心に公営の超集合住宅の整備(ドーナツ化の解消)

 

6.最後に

世の中に満員電車がなく、誰もが快適に電車に乗って通勤・通学できる社会が実現されたら、どれだけ人々のストレスが減るだろうか。また、日本社会全体に根強い時間厳守の風潮により、「この電車に乗らなければ」という思いが強すぎて混雑に拍車をかけているのではないだろうか。誰も得しないなら、ルールや考えを見直してもいいと思うのだが、ルールはとりあえず厳しくしておき、「自分も守るからお前も守れ」という謎の観念がある限り、いつまでもたっても満員電車(とそのトラブル)は無くならないのではないか。

「女性専用車両」は鉄道会社の欺瞞でしかない」への19件のフィードバック

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